いわゆる「大人」の場所にも小さな子供を連れてくる家族が多い。
ドレスやジャケットに身を包み、大きな座席にちょこんと座る、
こんな小さな紳士淑女が、後に英国の伝統文化を支えていくことになるのだ。
こうした「小さな子供にこそ良いものを」という英国人の精神を
味わうならば、クリスマスが一番。
バレエやパントマイム、お芝居など、子供向けの作品が目白押しのこの時期に、
お子さんを「社交界」デビューさせてみてはいかが?
(本誌編集部: 村上 祥子)
くるみ割り人形
The Nutcracker
クリスマス・イブの日。醜いくるみ割り人形をプレゼントされた少女、クララは、真夜中の12時、人形とともに摩訶不思議な世界へと誘われる……。クリスマスを舞台に繰り広げられる夢溢れるこの作品なしに、冬のバレエは語れない。今年はロイヤル・バレエ団(RB)とイングリッシュ・ナショナル・バレエ団(ENB)が、それぞれの個性を生かした同作品を上演する。RBの特徴は、一言で言うなら「正統派」。光り輝く巨大なクリスマス・ツリーを始め、伝統的で重厚な舞台装置や衣装の数々には、思わずため息が漏れてしまう。一方、ENBの魅力は「エンターテイメント性」。カラフルでキッチュな衣装、明解な演出で彩られる舞台には、小さなお子さんも大喜びすること間違いなしだ。RBでは吉田都や崔由姫(チェ・ユフィ)、ENGでは高橋絵里奈や赤星ケイなど、日本出身のダンサーたちが主だった役を演じるのにも注目したい。
ロイヤル・バレエ団
2010年1月1日(金)まで
*日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: £5〜97
Royal Opera House
Bow Street, Covent Garden, London WC2E 9DD
Tel: 020 7304 4000
Covent Garden駅
www.roh.org.uk
イングリッシュ・ナショナル・バレエ団
12月16日(水)〜2010年1月3日(日)
* 日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: £10〜60
London Coliseum
St Martin's Lane, London WC2N 4ES
Tel: 0871 911 0200
Charing Cross駅
www.ballet.org.uk
「スケートをする人々」 「ピーター・ラビットと仲間たち / ザ・バレエ」
Les Patineurs / Tales of Beatrix Potter
生まれて初めてバレエを観る、というお子さんにぴったりの、夢と幻想の世界を愛らしく描いたダブル・ビル(二本立て)。「ピーター・ラビットと仲間たち/ザ・バレエ」は、お馴染みベアトリクス・ポターの童話「ピーター・ラビット」シリーズの登場人物たちが踊り回る可愛らしい作品。もこもこの着ぐるみを着ながらも、軽やかなジャンプや回転を披露するダンサーたちの技術には、大人も十分に満足できるはず。「スケートをする人々」は、舞台をスケート場に見立てたユニークな小品。床の上をすいすいと「滑る」若者たちが、劇場に氷上の世界をつくり上げる。
12月14日(月)〜2010年1月13日(水)
*日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: £5〜97
Royal Opera House
Bow Street, Covent Garden, London WC2E 9DD
Tel: 020 7304 4000
Covent Garden駅
www.roh.org.uk
マシュー・ボーン版「スワン・レイク」
Matthew Bourne's Swan Lake
斬新な演出でダンス界に衝撃を与え続けるマシュー・ボーンの代名詞的な作品「スワン・レイク」は、10代以上のお子さん向けの作品。チャイコフスキーの名曲「白鳥の湖」に合わせて踊る白鳥と王子……とここまではクラシック・バレエの筋書きと同じだが、その白鳥と王子がともに男性というのがボーン版ならでは。現代の英国や古典バレエを風刺するシーンも盛り沢山だ。バレエ観劇はちょっと難しそうと二の足を踏んでしまう人や、白いタイツの王子なんかカッコ悪い、と感じる男の子にこそ観てほしい、「今」を感じさせるエッジーでダイナミックなダンスだ。
12月10日(木)〜2010年1月24日(日)
料金: £10〜50
*日時の詳細は下記ウェブサイト参照
Sadler's Wells
Theatre Rosebery Avenue, London EC1R 4TN
Tel: 0844 412 4300
Angel駅
www.sadlerswells.com
アラジン Aladdin
「パントマイム」というと、セリフのない、動きや表情だけで表現するパフォーマンスのことを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。ここ英国では、主にクリスマスの時期に上演される、風刺ネタや女装などを取り入れた歌あり踊りありのコメディー演劇のことを指す。派手な衣装に身を包んだどぎつい化粧の悪役が舞台をドタバタ駆け巡り、舞台と観客の間で掛け声の応酬が繰り広げられる様子は、英国にいる間に一度はお子さんに体験してもらいたいクリスマスの一風景だ。誰もが知っている児童文学が演じられることが多いパントマイム、その中でも最も人気があるのが、ディズニー映画にもなった「アラジン」の物語。今年はロンドン郊外のニュー・ウィンブルドン劇場とハックニー・エンパイアで同作品が演じられる。前者はセクシー女優のパメラ・アンダーソンの主演、後者は黒人俳優クリーブ・ロウがデイム(男性が演じる中年女性役)を演じることで、それぞれ注目度は抜群。
ニュー・ウィンブルドン劇場
12月4日(金)〜2010年1月10日(日)
*料金、日時の詳細は下記ウェブサイト参照
New Wimbledon Theatre
The Broadway, Wimbledon, London SW19 1QG
Tel: 0844 871 7696
Wimbledon駅
www.ambassadortickets.com/Wimbledon
* パメラ・アンダーソンの出演は
12月13日(日)〜27日(日)
ハックニー・エンパイア
2010年1月9日(土)まで
*日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: £9.50〜22.50
Hackney Empire
291 Mare Street, London E8 1EJ
Tel: 020 8985 2424
Hackney Central駅
www.hackneyempire.co.uk
白雪姫と7人の小人たち
Snow White and the Seven Dwarfs Ballet
誰もが知っている「白雪姫と7人の小人たち」もまた、毎年のようにパントマイムで上演される定番中の定番。今年この作品を上演するのは、ロンドン郊外リッチモンドにある、ビクトリアン様式の外観が目を引くリッチモンド劇場。ジョニー・デップ主演の映画「ネバー・ランド」の撮影にも使われたこの劇場の豪華絢爛な雰囲気を、小さなお子さんも味わうことのできる絶好の機会だ。白雪姫にはITVのドラマ「ブリタニア・ハイ」に出演した女優、サファイア・エリアが扮し、女優にして実業家としても活躍するジェーン・アッシャーらベテラン勢が脇を固める。
12月4日(金)〜2010年1月10日(日)
* 料金、日時の詳細は下記ウェブサイト参照
Richmond Theatre
The Green, Richmond, Surrey TW9 1QJ
Tel: 0870 060 6651
Richmond駅
www.ambassadortickets.com/Richmond-Theatre
クリスマス・キャロル
Christmas Carol
11月に改装工事を終えたばかりの小劇場、アート劇場が今冬、上演するのは英文豪ディケンズの代表作「クリスマス・キャロル」。とはいえ、クリスマスの古典を笑いとユーモアに包み込んだこの作品は、劇場同様、オリジナルとは一味違う、刺激的な舞台に生まれ変わっている。クリスマスが大嫌いなシドニーと甥のダニーが、ひょんなことからクリスマスをモチーフにした心温まる物語「クリスマス・キャロル」を演じるはめに陥る。演じる役者は彼らを含めてわずか4人。劇場に居着くネコとネズミ、そして観客の力も借りながら、シドニーとダニーは芝居を演じていく。
2010年1月10日(日)まで
火〜土: 19:30 木、土: 14:30 日: 13:30、17:30
料金:£15〜37.50
Arts Theatre
6-7 Great Newport Street, London WC2H 7JB
Tel: 020 7836 8531
Leicester Square駅
www.artstheatrewestend.com
クリスマス・クラッカー
Christmas Cracker
クリスマス・パーティーになくてはならないものと言えば、クラッカー。紙筒の両側を引っ張って、中からおもちゃが飛び出したときの驚きと喜びを、舞台で体験できるイベントがある。その名もずばり「クリスマス・クラッカー」。コメディーやお芝居、賛美歌など、時にはサンタも登場して繰り広げられるこれらのイベントは、場所によって内容も千差万別だ。今年、何といっても注目なのは、テムズ河沿いにある円形野外劇場、グローブ座。通常は夏の間だけオープンする同劇場が、今年初めて冬にイベントを開催する。綱渡りをするバイオリン弾きや3つの頭を持つシェークスピアなどが登場し、サーカスや歌、手品などを披露する、まさにおもちゃ箱をひっくり返したようなショーになっている。そのほか、ほぼ1カ月にわたり様々なクリスマス・コンサートを行うロイヤル・アルバート・ホールでは、サンタや小人も登場し、賛美歌やクリスマス・ソングを歌う定番のクリスマス・クラッカーが開催される。
Footsbarn's Christmas Cracker(グローブ座)
12月22日(火)〜2010年1月3日(日)
* 日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: £5〜20
Shakespeare's Globe
21 New Globe Walk, Bankside, London SE1 9DT
Tel: 020 7401 9919
St Paul's、London Bridge駅
www.shakespeares-globe.org
Santa's Christmas Cracker
(ロイヤル・アルバート・ホール)
12月22日(火)、23日(水)14:30
料金: £11.50〜38.50
Royal Albert Hall
Kensington Gore, London SW7 2AP
Tel: 0845 401 5045
South Kensington駅
www.royalalberthall.com
ペトルーシュカ
Petrushka
ロンドン北部エンジェルの住宅街を通る小道の奥に佇む小さな劇場、リトル・エンジェル・シアターは、人形劇を専門に上演する老舗劇場。心に残る良作を子供たちに伝える同劇場が、今年のクリスマスに選んだ作品が、ロシア人作家ストラヴィンスキーの同名のバレエ曲をモチーフにした「ペトルーシュカ」だ。とある人形遣いの工房。自由の身の上になることを夢見る人形、ペトルーシュカは、美しいバレリーナの人形に恋をする。しかし彼女はムーア人の人形に恋をしていて……、という人形同士の物悲しい三角関係を描いたストーリーは、人形劇にはまさにピッタリ。
2010年1月31日(日)まで
* 日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: 大人£12.50、子供£10
Little Angel Theatre
14 Dagmar Passage, London N1 2DN
Tel: 020 7226 1787
Angel駅
www.littleangeltheatre.com
シンデレラ
Cinderella
テムズ河南岸地域に位置するユニコーン劇場は、すっきりとした現代的なデザインが印象的な劇場。とはいえ、上演活動を始めたのは1947年。当時から子供向けの芝居を提供し続ける、ユニークな存在として注目されている。今年、同劇場が上演するのは、お馴染み「シンデレラ」に、現代風の味付けを施した新作。舞台は高齢のマジシャンたちが住むボート上。母親を亡くして間もないシンデレラはボートで家事に追われているといった具合に、設定は実に斬新。生の音楽演奏も入ったユニコーン版「シンデレラ」は、王道にふりかけられた様々なスパイスが実に魅力的な作品となっている。
12月6日(日)〜2010年1月24日(日)
*日時の詳細は下記ウェブサイト参照
料金: £18
Unicorn Theatre
147 Tooley Street, More London,
Southwark, London SE1 2HZ
Tel: 020 7645 0560
London Bridge駅
www.unicorntheatre.com
クリスマス・グロット
Christmas Grotto
サンタ・クロースを一目見たいと、クリスマス・イブにベッドの中、夜更かしをした経験はないだろうか。いつの時代でも子供にとってサンタの存在は特別なもの。そんなサンタにロンドンの中心部にいながらして出会える機会が「クリスマス・グロット」だ。「グロット」とは、直訳すれば「洞窟」のこと。ロンドンの様々なデパートは、子供がサンタに会ってお話したり、食事ができるイベントを開催する。セルフリッジでは、デパート内にワンダーランドを設置。子供たちはサンタ特急に乗った後、サンタ本人からプレゼントをもらうことができる。おもちゃのデパート、ハムレイズでは、サンタと一緒に朝食かアフタヌーン・ティーを楽しむイベントを実施。そのほか、ロンドン西部の植物園、キュー・ガーデンなどにもサンタが出現する予定。
Harrods
高級デパート、ハロッズのグロットは毎年大人気
12月24日(木)まで
月〜土: 10:30-19:00、日: 12:00-17:00
24日: 10:30-15:30
料金: 無料(予約制)
87-135 Brompton Road, Knightsbridge,
London SW1X 7XL
Tel: 020 7730 1234
Knightsbridge駅
www.harrods.com/grotto
Christmas at Kew
広大な植物園でサンタと遭遇
12月12日(土)〜23日(水)
毎日: 12:00-15:00(Grotto)
料金: £13(17歳以下無料)
Royal Botanic Gardens,
Kew, Richmond, Surrey TW9 3AB
Tel: 020 8332 5000
Kew Gardens駅
www.kew.org
サンタ特急に乗ってサンタに会いに行こう
12月24日(木)まで
The Ultralounge, Selfridges
400 Oxford Street, London W1A 1AB
Tel: 0800 123 4000
Bond Street駅
www.selfridges.com
テムズ河沿いのケルン・ジャーマン・
マーケット内で開催
12月23日(水)まで(10:00-18:00)
料金: 大人一人+子供一人£15、
大人一人追加につき£5
Southbank Centre,
Belvedere Road, London SE1 8XX
Waterloo駅
www.santas-secret-village.co.uk
サンタと一緒に食べる食事の味は格別
12月24日(木)まで
毎日10:00-16:00
料金:£10〜45
188-196 Regent Street, London W1B 5BT
Tel: 0871 704 1977
Oxford Circus駅
www.hamleys.com
アイス・スケート
Ice Skating
冬のスポーツの定番、アイス・スケート。ここロンドンでも、各地でアイス・スケート場がオープンしている。近年では設備の整った屋内スケート場もあるけれど、クリスマスの時期にお勧めしたいのは、歴史的建造物の側に設置された屋外スケート場の数々。ロンドン郊外のハンプトン宮殿や、テムズ河沿いのサマセット・ハウス、西部の自然史博物館など、幻想的にライトアップされた美しい建造物を前にスケートする体験は、日本ではまず味わえない。また、今年はロンドン北西部のウェンブリー・スタジアムに野外アイス・スケート場が初お目見え。サッカー・グラウンドの周囲に設置されたリンクは全長350メートルの英国最大サイズ。アイス・スケートのほかにもサッカー関連の特別展示なども用意されているから、スポーツ好きの男の子なら大喜びすること間違いなし。
National History Museum
子供専門のリンクがあるのが嬉しい
2010年1月17日(日)まで
月〜金: 10:00-22:00、土、日: 8:45-22:00
12月19日までの間の木〜土は23:00まで。
12月24日: 8:45-22:00、25日休み、
26日: 11:00-22:00、31日: 10:00-1:00、
2010年1月1日: 10:00-22:00
料金: 大人£13(ピーク時)、£11.50(オフ・ピーク時)/子供(12歳以下)£8.50(ピーク時)、£8(オフ・ピーク時)* ピーク時は週末および17:15以降
Natural History Museum
Cromwell Road, London SW7 5BD
Tel: 0844 847 1576(Ticketmaster)
South Kengington駅
www.nhm.ac.uk
ICExperience London(Wembley Stadium)
1周するのも一苦労の巨大サイズ
12月11日(金)〜2010年1月3日(日)
*時間は日によって異なる
料金: 大人£15.00(ピーク時)、
£11.50(オフ・ピーク時)、
子供(15歳以下)£10(ピーク時)、
£9(オフ・ピーク時)
*12月11日〜18日がオフ・ピーク、19日以降がピーク
Tel: 0844 847 2522(Ticketmaster)
Tel: 0871 230 7137(SEE Tickets)
Wembley Central / Wembley Park駅
www.wembleyice.com
DJナイトや特別イベントもあり
2010年1月24日(日)まで
料金:
10:00-16:15: 大人£10.50、子供(12歳以下)£7.50
17:30-22:30: 大人£12.50、子供£8
DJナイト: £15
Somerset House
Strand, London WC2R 1LA
Tel: 0844 847 1520(Ticketmaster)
Embankment駅
www.somersethouse.org.uk/ice_rink
幻想的なイルミネーションとともに
2010年1月10日(日)まで
毎日10:00-22:00
料金:
大人£12(ピーク時)、£10(オフ・ピーク時)、
子供(16歳以下)£8(ピーク時)、£7.50(オフ・ピーク時)* ピーク時は週末および17:15以降と、12月25日と27日を除く21日〜2010年1月1日
HM Tower of London
London EC3N 4AB
Tel: 0844 412 4636(SEE Tickets)
Tower Hill駅
www.toweroflondonicerink.com
クリスマス・キャロル
Christmas Carol
ヨーロッパで過ごすクリスマス。せっかくならば家族揃って、由緒ある教会で賛美歌を聴いてみてはどうだろう。荘厳な教会の高い天井にまで響き渡る聖歌隊の透き通るような歌声は、コンサート・ホールで聴くのとは全く異なる伸びやかさを持っている。たとえ言葉が分からなくても、その歌声に耳を傾けるだけで心が洗われたような気分を味わえるはずだ。お勧めはセント・ポール寺院とウェストミンスター大聖堂。少年たちの素朴な歌声に癒される前者に、儀式を重んじるカトリックならではの重厚な雰囲気が特徴の後者——両方に行ってその対比を感じてみるのも面白いかもしれない。お子さんが教会の中で静かにしていられないのでは、と心配ならば、トラファルガー広場で行われる野外キャロルに参加してみよう。巨大なクリスマス・ツリーが見下ろす広場でリラックスして聴く歌声もまた、格別だ。
Family Carols at St Paul's Cathedral
わずか45分の家族向けキャロルならば
小さなお子さんでも安心
12月19日(土)13:00
料金: 無料
St Paul's Cathedral
The Chapter House, St Paul's Churchyard,
London EC4M 8AD
Tel: 020 7246 8350
St Paul's駅
www.stpauls.co.uk
Trafalgar Square Christmas Carols
チャリティー団体ら、日々異なる聖歌隊が参加する
野外キャロル
12月7日(月)〜22日(火)17:00-21:00
Trafalgar Square London WC2N 5DN
Tel: 020 7983 4750
Charing Cross駅
www.london.gov.uk/trafalgarsquare/events
at Westminster Cathedral
世界有数の聖歌隊の歌声を聴くチャンス
12月15日(火)、16日(水)19:30
* 料金は下記ウェブサイトを参照
Westminster Cathedral
42 Francis Street, London SW1P 1QW
Tel: 0844 847 1524(Ticketmaster)
Victoria駅
www.westminstercathedral.org.uk
Classic FMのプレゼンターが様々な合唱曲をご紹介
12月15日(火)19:00
料金: £10〜30
Westminster Abbey
20 Dean's Yard, London SW1P 3PA
Tel: 0871 230 1104(FM Ticket Line)
Westminster駅
www.westminster-abbey.org
12月いっぱい、様々な無料コンサートを実施
12月24日(木)23:20
料金: 無料
Southwark Cathedral
London Bridge, London SE1 9DA
Tel: 020 7367 6700
London Bridge駅
http://cathedral.southwark.anglican.org



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聖なる日を迎えるのに欠かせない英国伝統のスイーツと言えば、クリスマス・プディングに加え、こちらミンス・パイ。クリスマスに、このミンス・パイを食べることを禁じられるとは、例えれば、日本で「正月に雑煮を食べるべからず」というほど理不尽なことなのだ。この法律を生み出したのは、清教徒革命の指導者であったオリバー・クロムウェル(1599〜1658)。クロムウェルは、神聖な日であるべきクリスマスに、祝宴などのお祭り騒ぎを行うことは道徳に反すると考え、1647年にクリスマスを祝うことを違法とする法律を可決してしまった。清教徒が権力を失う1660年頃までは、クリスマスにミンス・パイを食べているところが見付かれば、「クリスマスを祝福している」として逮捕されていたのだそう。
ロングボウとは、主に13〜14世紀のイングランドで使われた長弓(ちょうきゅう)のことだ。射程距離が500メートルを超える優れた武器だったが、弓を引くにはかなりの力が必要。また、習得が困難であったがために17世紀以降には廃れてしまった。戦力を保つために中世に制定されたこの法律が、いつ頃から守られなくなったのかは不明だが、現代社会で長弓の練習などされたら、おちおち道も歩けない。イングランドに住む男性諸君、毎日、法を破ってくれてありがとう。
現代社会では、何を持ってして「レディー」と見なすか微妙なところ。女性陣にとっては、「じゃあ地下鉄内でステーキはありか」「私はレディーとちゃう、ただのオバハンや」など疑問点が多いのでは。元々は淑女の風紀を取り締まるために作られたはずだが、「レディーは公共の乗り物内では飲食禁止」としなかったところにジェントルマンの優しさが感じられる……?
20世紀初頭に制定されたこちらは、現在では80ポンドの罰金が科せられることもある(イングランドとウェールズのみ)、現在進行形の法律だ。とはいえ、ただ陽気に酔っ払うだけで問題になることはなく、酔って「治安を乱す行為」をした人や、自分で自分の面倒を見られなくなるほどヘベレケになった際にご法度となるのだそう。これから迎える年末年始の暴飲シーズン、これは肝に銘じておいたほうが◎。



世界で最初に切手を発行した国である英国では、世界で唯一、国名の代わりに女王(国王が在位中の場合は国王)の肖像を切手に記している国でもある。普段何気なく使用している切手だが、やはり女王は国の君主。上下逆さまに貼ろうものなら反逆罪に問われるという。ちなみに、女王の肖像に落書きすることも禁じられているので、顔の上にヒゲやメガネを描いたりするのもご法度だ。とはいえ、この法は現在、あってないような存在なのだそう。
1984年に公衆衛生法で制定されたこの法によると、タクシーの運転手は天然痘などの疫病を患っていないかどうか、客を乗せる前に聞かなくてはいけないそうだ。「疫病」と言えばペストや黒死病など大げさなものを想像しがちだが、新型インフルエンザも伝染症の一種。もし今後、新型インフルがこの法の対象となれば、感染者がタクシーを緊急時などに利用することが違法行為と見なされる可能性も出てくる。
首都警察が管轄する区域とは、シティーを除くグレーター・ロンドン全域を指す。この法律は、1847年に定められた、一般道路での様々な禁止事項のうちの1つだ。こちらの「道でのカーペット類叩き禁止令」は時代を重ねるごとに改定されていて、現在では破ると200ポンドの罰金が課される。同様の法律では、道での凧あげや洗濯物干しも違法とされている。
分かるような分からないような、非常に回りくどいこの法律は、租税回避行為への対策として2006年に制定されたもの。「知られても構わない」と言われたところで、どこまで各自の基準で判断して良いものなのか、さっぱり分からない。では、ジャッキー・スミス内相を例に挙げてみよう。同内相の夫が「経費でポルノ映画を視聴した」のは知られたくなかったようなので教えて正解だったが、もし彼女が腹をくくっていて「別に、誰に知られても構いません」と思っていたとすれば、教える必要はなかったということだろうか……。

現在では守られていないようだが、スコットランド人の人柄や制定された当時のスコットランドの治安の良さが滲み出た法律だ。ノックしたのが、たとえストーカーでも強盗でも家の扉を開けなくてはいけないのであれば、この法は現代社会では守るほうが危ないはずだ。でも、もしスコットランドを旅していてどうしてもトイレが見付からないときは、そっとドアをノックしてみては。
このような法律が生まれたということは、当時はよほど狂犬病にかかった犬か、遺体を運ぶタクシーが多かったということだろうか。もし、病院に向かうタクシーの中で乗客が亡くなったら、それも違法と見なされるのか。そして、シティー以外の地域では、上記の2つを運んでもまったく問題ないのか……。疑問ばかりが残る法律である。
妊娠中は好もうが好むまいが、トイレが近くなるもの。ママになる女性の重荷を少しでも軽減するようにとの配慮から生まれた、「どうぞどうぞ、お好きなところで」という温かい気遣い溢れる法律。だが、「お好きなところ」を強調するために警官のヘルメットを例に出すとは、法案者が警察に何か恨みを持っていたとしか思えない。ただ、この法律が「警察官にとって侮辱的だ」との意見から、法を改定するよう申し立てが行われているそうだ。








ロンドンのマーケット


欧州各国には、何世紀にもわたり地域に密着し発展してきた、伝統的なクリスマス・マーケットが数多く存在する。ここでは英国からでも訪れやすい、欧州4カ国のお勧めのマーケットをピックアップした。







ドッグズ・トラストとは







新しい飼い主がなかなか見付からない犬をドッグズ・トラストお抱えの犬とし、スポンサーを一般から募集する。費用は1週間1ポンド。スポンサーにはグッズや機関紙「Wag!」支給などの特典がある。

露出をオートに頼りすぎるのはNG


















よく学ぶ以上によく遊べ
孤独と窮乏生活に耐えた苦学生活
異国で見つめ直した父の役割
退学勧告を出された
欧州各地で学校めぐり
1117年に創立。国王や首相、ノーベル賞受賞者など英国のエリート層を多数輩出してきた名門校として知られている。学生が専攻科目とは別に、異なるカレッジ(学寮)に所属して大学生活を送る独特の「カレッジ・システム」が特徴。個別授業を中心とした教育が行われている。
オックスフォード大学における大学側と住民の闘争などを理由として、一時解散した同大学から分化する形で1290年に創立された。このため、オックスフォード大学と同様の教育システムを採用している。万有引力を発見したアイザック・ニュートンを始め、過去に輩出したノーベル賞受賞者数は世界一を誇る。
ロンドン中心部に本拠地を置くロンドン大学が初めて建てたカレッジ。ケンブリッジ、オックスフォード大学といった名門校が貴族の家庭出身者や英国国教徒のみの入学を受け付けていた時代に、人種や思想で学生を選抜することを禁じる方針を掲げて1826年に創設された。
「LSE」と略されて呼ばれることの多い、社会科学の分野に特化した高等教育機関。欧州各国だけではなく、アジアやアフリカの首相職に就く政治エリートを多数輩出している。ジョン・F・ケネディ元米大統領に加えて、文学者のジョージ・バーナード・ショーや経済学者のポール・クルーグマンも同大学卒。
ロイヤル・バレエ団の傘下にあるバレエ専門学校。同校を卒業した世界的なバレエ・ダンサーは数多い。11〜16歳を対象とした「Lower School」がロンドン西部リッチモンド地区に、16〜19歳の「Upper School」が同中心部コベント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウス劇場横に校舎を構えている。
英国では初となる女性のための高等教育機関として、当時の女性社会運動家らの支援によって1849年に創立された。20世紀初頭にロンドン大学の一部となり、現在はロイヤル・ホロウェイ・カレッジと名を代えて共学となっている。19世紀を代表する女性作家ジョージ・エリオットも同校の卒業生の1人。
ロンドンの広大な公園リージェンツ・パークの近隣に校舎を構える、英国随一の音楽学校。ロンドン・シンフォニー・オーケストラの指揮者を務めるコリン・デイビスなどの才能を育ててきた。また併設されている青少年部門コースの卒業生に、ポップ歌手のエルトン・ジョンがいる。
アートやデザインの勉強を志す学生たちにとっては憧れの大学。卒業者名簿には、ジョン・ガリアーノやステラ・マッカートニー、ポール・スミスといった今をときめく一流ファッション・デザイナーの名がずらり。短期コースも数多く用意しており、日本人留学生の間での人気も高い。
グラスゴー大学に続くグラスゴーで2番目の大学として、1796年に創設された。大学設立のために土地の寄進などを行った人物の名を取って、当初はアンダーソン大学と呼ばれていた。鉄工や造船が盛んな土地の事情を反映して、1964年に英国で初の工業大学に。この際に現在の名へと改名した。

Closer クローサー



Bridget Jones’s Diary: 




The Bank Job バンク・ジョブ
実話を基にした非常にスリリングな犯罪フィクションで、私も思わず息を呑んで観てしまったよ。映画のシーンと同様に、当時このオフィスビルの屋上で実際に窃盗団の1人が見張り役をしていたっていうんだからドキドキしてしまうね。それにしても、英国政府が2054年まで封印しているという、黒人活動家マイケルXが金庫に預けていた文書の中身が気になりますなあ……。
Love Actually ラブ・アクチュアリー
このチャペルはキーラ・ナイトリー扮するジュリエットの結婚式が行われる教会です。ほかにもロンドンの名所が満載ですが、首相官邸はスタジオ撮影。ちなみにゴードン・ブラウンが首相に就任した際、反米的な政策に転換するのでは、と憶測した識者たちは、この映画で英国の首相が米大統領に対抗するシーンになぞらえて「ラブ・アクチュアリー・モーメント」なんて言ってたらしいですよ。
A Hard Day's Night
The Da Vinci Code ダ・ヴィンチ・コード
ウエストミンスター寺院をはじめ、お馴染みのロンドン名所も数多く登場しますが、ここではあえてこの、クロイドンにある総合芸術施設をご紹介。冒頭でラングドン教授が講演を行う場面は、このコンサート・ホールで撮影されています。このホールではかつてビートルズやザ・フー、チャック・ベリーなど歴代のスターたちも公演を行っているんですよ。
Harry Potter
Lock, Stock and 
7月28日生まれ。東京出身。大学卒業後はイベント制作会社で勤務。退社後、1997年に「ヒットチャートをかけぬけろ」でメジャー・デビューを飾る。翌98年には、SMAPのシングル「夜空ノムコウ」の作詞を担当。同楽曲の大ヒットとともに、スガ シカオの名と楽曲の認知度が一気に高まった。2001年発売の5thアルバム「Sugarless」はオリコンのアルバム・チャート初登場1位を獲得。これまでにリリースしたアルバム12作品のすべてがアルバム・チャートのトップ10入りを果たしている、日本を代表する男性ソロ・アーティストである。
─ ロンドンで生活する上で、最も驚いたこと、面白かったこと、憤りを感じたことを教えてください。
─ スガさんと言えば「ファンク」ですが、ファンクに傾倒されたのはいつ頃ですか。またファンクのどの部分に惹かれたのでしょうか。
ロンドン・フィルム・フェスティバル 公式ウェブサイト 
















