計画通りに準備してスムーズに引越し
帰国の手引き
日本への本帰国など、英国からの引越しは国内とは勝手が違い、戸惑うことが多いもの。今回は、慣れない海外引越しの際に少しでも役立つような、事前に押さえておきたいポイントや流れをまとめてみた。また、大事な家財を運んでくれる安心の引越し業者や、帰国子女をサポートする塾や学校なども併せてご紹介するので、近々引越しの予定がある方はぜひ役立てていただきたい。(文: 英国ニュースダイジェスト、Point 1〜3 湯原理恵)
引越しの流れ90日前からの流れをシミュレーション
仕事の引継ぎや知人への挨拶に追われながら、引越しの準備を進めるのは実に慌ただしい。ストレスのないスムーズな引越しを実現するために、3カ月前からの準備の流れを見てみよう。
90日前
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引越し業者の決定日本と比べ、引越しの段取りや諸々の手続きに何かと手間が掛かる英国。駐在員の本帰国が多く見られる3月前後は引越し業者の繁忙期となるため、余裕を持って準備を始めたい。まずは賃貸契約書をチェックして、退去通知(ノーティス)日数を確認。契約状況によって異なるが、30~60日前の事前通知が義務付けられているので忘れずに行おう。続いて、引越し業者への連絡だが、数社に見積もりを出してもらい、自分に合うサービスや料金形態を選ぶのがベター。その際、ペットや絵画など、特殊な輸送品があることをあらかじめ伝えておけば、より正確な金額が出て、引越しのイメージが把握しやすい。 また、各業者は引越しセミナーを開催しているので、一度参加してみるのもいい。業者が確定したら、退去日通知を提出し、大家や不動産会社とのインベントリー・チェック(④)の日程の決定をする。ハウス・クリーニング(④)などをプロに任せる場合は、必要に応じて予約を入れよう。 |
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70〜
80日前
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荷物の仕分けと不用品の処分英国生活を支えた品々を選定するのは悩みどころだが、次の移住先で使用する具体的なイメージを描けなければ、思い切って不要品として処分しよう。輸送品は、「すぐに必要になるもの」「急がないもの」の二つに分け、前者は2週間程度で受け取れる航空便に、後者にあたる季節外れの洋服や家具などは、船便扱いに分ける。船便は受け取りまでに2カ月半程度かかるとみたほうが良いだろう。 いずれも何が入っているかを記載した梱包明細書を作成する必要があるが、これは業者がやってくれる場合と、セルフ・パッケージ・プランの利用などにより自身で作成する場合がある。 |
60日前
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船便1便目の発送 |
30日前
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各種サービスの解約手続き電気やガス、水道などの公共料金の名義変更や最終請求書の手配は、不動産会社が代行してくれる場合もあるが、銀行引き落としで支払っている場合は本人が行う必要がある。加えて、電話やインターネット、TVライセンスなどのアカウントの閉鎖も忘れずに行おう。TVライセンスは1年ごとの契約となっているが、契約残月が最低1カ月以上あればそれに応じてリファンドを行っているので、問い合わせてみよう。また、引越した後に届く郵便物を転送してほしいという場合には、ロイヤル・メールに転送(Redirecti on)依頼を。3、6、12カ月と期間を選べる。 |
3日前
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航空便の発送 |
直前〜
当日 |
クリーニング
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帰国時
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別送品の申告書と受け取り全ての手続きを終え、日本に到着後、空港で忘れずに行うのが別送品の申告。別送品とは、滞在国から郵便や宅配便などを利用して送ったもので、引越しの荷物や土産品も含む。機内や空港などで配られる「携帯品・別送品申告書」を2通受け取り、詳細を記入する。1通は税関で回収されるが、残りの1通は確認印を受けて保管すること。 引越し業者を利用している場合、引越し業者が別送品の通関手続きを代行してくれるので、確認印を受けた申告書を、各業者が指定しているカウンターへ提出する。申告書の提出を忘れると、引越し荷物として輸入通関が認められない可能性があるので注意したい。海外から荷物が到着したら引越し業者からの通知が来るので、荷物の通関や配達日の打ち合わせを行おう。 |