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Fri, 17 August 2018
16 August 2018 vol.1513

EU、英国の「いいとこ取り」容認も
離脱交渉で「ジャージー・モデル」

フランス北部沖合に位置する英王室属領のジャージー島
フランス北部沖合に位置する英王室属領のジャージー島

(ロンドン 8月10日 時事) 9日付の「タイムズ」紙は、英国の欧州連合(EU)離脱交渉をめぐり、EUにはメイ政権の「いいとこ取り」を認める譲歩について議論する用意があると報じた。英国がEUと関税同盟の関係を維持することなどが前提条件といい、取引として成立するか不透明だが、交渉を前進させる契機になる可能性はありそうだ。

メイ政権は7月に公表した離脱白書で、工業製品や農産品に関するEUのルールを受け入れ、実質的にEUの単一市場に部分残留することを提案。英領北アイルランドの国境管理問題を解決するため、英国がEUの関税徴収を代行するプランも提示した。

EUの単一市場は、労働者、モノ、カネ、サービスの4つが域内を自由に移動できるという原則に貫かれている。このため、物品の自由貿易を要求しつつ、移民の受け入れを拒否するメイ政権の方針について、EUのバルニエ首席交渉官らは繰り返し「いいとこ取りだ」「単一市場の一体性を損なう」などと批判してきた。

しかし同紙は、EU本部があるベルギー・ブリュッセルの高官筋の話として、英国がEUからの移民を制限しつつ、モノに限って単一市場に残留することを認める案が浮上してきたと伝えた。

譲歩のモデルとなったのが、フランス北部沖合に浮かぶ英王室属領のチャンネル諸島。王室属領は英国同様にEUの関税同盟には加盟するものの、単一市場に関してはモノの自由移動だけが適用される特殊な地区で、チャンネル諸島のジャージー島の名を取り、「ジャージー・モデル」が英EU離脱の解決策の一つになるのではないかという指摘は以前からあった。

ただ同紙によれば、EUは英国にジャージー・モデルを適用する条件として、メイ政権に、①EUと新たに関税同盟の関係を構築する、②労働、環境分野で離脱後もEUの規制を丸のみしていく、③物品に関するルールのうち、税関検査に直接関係ない規制についてもEUに従う、ことを条件に課しているという。

メイ政権は関税同盟に強く反対してきたため、これらの要求を受け入れるのは容易でないが、仮に合意達成のため妥協したとしても、与党・保守党のEU懐疑派らが「首相は越えてはならない一線を越えた」と判断し、議会承認で造反に動く公算が大きい。

半面、EUとの関税同盟維持を訴える最大野党・労働党からは一定の支持を見込める可能性もあり、首相は議会の情勢を計算しながら、慎重に検討を進めるとみられる。

 
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