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ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Tue, 20 October 2020

英国の口福こうふくを探して

「英国料理はまずい」だなんて、言い古された悪評など何のその。おなじみのものから、意外と知られていないメニューまで、英国の伝統料理やお菓子には、舌が悦ぶものが色々あります。ぜひ一度ご賞味を。


マクギネス真美マクギネス真美
英国在住の編集&ライター。日本での9年半の雑誌編集を経て、2003年渡英。以降、英国を拠点に、ライフスタイル、ガーデニング、食などの取材、執筆を行う。英国料理の師は義母。
mamimcguinness.com
No. 118

ロースト・ラム
Roast Lamb

Roast Lamb

英国のイースター・サンデーに定番のごちそうといえば「ロースト・ラム」。わが家でも、毎年、食卓にのぼります。

実はこの原稿を書いているのはイースター前です。現在、新型コロナウイルス問題によるロックダウン中のため、食料品の買い出しはできる限り控えている状況下です。でも「イースターにはロースト・ラムが欠かせない」という夫の命により、すでにわが家の冷凍庫には、先週買ってきたラム・レッグが出番を待っています。義父母や義弟家族と一緒にテーブルを囲むことはできないけれど、それでも、いつも通りイースターのお祝いをしようと、家族みんなで決めました。

ところで、英国ではなぜ、イースターに仔羊を食べるのでしょうか? 春は仔羊が生まれる季節だから、ということもあるのでしょうか。実は、ユダヤ教のパスオーバー(過ぎ越しの祭り)と関係があると言われているそうです。旧約聖書にある「出エジプト記」の中で、モーゼがイスラエル人を古代エジプトから連れ出す際、神がエジプトにもたらした十の災いの中に「人間、動物、全ての長子の死」というものがありました。これを避けるため、イスラエルの民が仔羊をいけにえにして、その血を家の入り口に塗ると神が家の前を通り過ぎ(パスオーバー)て、災いを逃れた、という話があるそうです。そして、このとき犠牲となった羊を象徴して、ロースト・ラムを食べるようになったということです。それが、キリスト教によるイエスの復活の祭りに取り入れられ、今ではイースターといえばロースト・ラムがつきものになったようです。

英国でロースト・ラムを食べるときに欠かせないものといえば、ミント・ソース。ラムはかなり脂分の多い肉なので、それをさっぱりいただくには、確かにミントがよく合います。

スーパーでは瓶に入った市販品のミント・ソースは1つ1ポンドくらいで売られています。でも、わが家ではロースト・ラムを頻繁に食べるわけではないので、使い切れなかったことが何度かありました。これ以上無駄にしたくないと、数年前からミント・ソースを手作りしています。生のミントを刻んで、砂糖とビネガーとお湯を入れるだけ。必要な分量だけ作れて、市販のものより香りがよくてお勧めです。ちなみに英国では19世紀半ばからミント・ソースを添えるようになったそうです。

ロースト・ラムの作り方
(4~6人分)

材料

  • ラム(レッグ)...1.5kg
  • オリーブ・オイル...適量
  • にんにく...1かけ
  • ローズマリー(生)...1枝
  • レモン....1/2個
  • 塩・コショウ...適量

作り方

  1. ボウルに刻んだにんにくと、ローズマリー(半分)を刻んだもの、レモン汁、オリーブ・オイルを入れて混ぜる。
  2. 塩・コショウをしたラムの上から❶を全体に塗り込む。
  3. 200℃に予熱したオーブンで1時間~1時間半焼く。好みの焼き具合になったらオーブンから取り出し、切り分ける。
memo

ミント・ソースは、ミント5枝ほどを細かく刻み、小さじ1の砂糖にお湯大さじ3を加え、よく混ぜたあとに、モルト・ビネガーを大さじ4混ぜる。ただし、ミントの味にばらつきがあるので、味見して分量の調整を。

 
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