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Mon, 13 July 2020

英国の口福こうふくを探して

「英国料理はまずい」だなんて、言い古された悪評など何のその。おなじみのものから、意外と知られていないメニューまで、英国の伝統料理やお菓子には、舌が悦ぶものが色々あります。ぜひ一度ご賞味を。


マクギネス真美マクギネス真美
英国在住の編集&ライター。日本での9年半の雑誌編集を経て、2003年渡英。以降、英国を拠点に、ライフスタイル、ガーデニング、食などの取材、執筆を行う。英国料理の師は義母。
mamimcguinness.com
No. 112

ブレイズド・レッド・キャベッジ
Braised Red Cabbage

Braised Red Cabbage

1月の英国で、職場の同僚や友人との会話で必ずといっていいほど出てくるのが「ドライ・ジャニュアリー」という言葉。12月のホリデー・シーズンに、普段の4~5倍(?)にも上るアルコール消費を果たした胃と体を休めるため、1月中は一切アルコールには口をつけない、というものです。

それに加えて、去年あたりから周りの友人の間では、1月は「ヴィガニュアリー」にしているという人が何人か現れました。聞き慣れないヴィガニュアリーという言葉ですが、一体何のことでしょう?

これは「ヴィーガン」と「1月」(ジャニュアリー)を掛け合わせた言葉で、1月の間はヴィーガン生活を送る、ということなのだそうです。ヴィガニュアリーというチャリティー団体が2014年からキャンペーンを始め、以来、のべ50万人以上の人がヴィガニュアリーに参加しているといいます。

私の1月は完全なヴィガニュアリーではないのですが、影響を受けて、1月中はいつも以上に野菜をたくさん食べるようにしています。そして、季節の野菜を使った献立を考えていたときに思い出したのが「ブレイズド・レッド・キャベッジ」でした。これは紫キャベツ(英国では赤キャベツと呼ばれます)と玉ねぎとリンゴをしんなりと煮た、甘酸っぱい食べ物。スパイスがほんのり香る、英国ではクリスマス・ディナーの付け合わせの定番として数えられるものです。そのため、12月に雑誌やフード・ブロガーの方の記事などで何度も目にしていたため、印象に残っていたのでしょう。

我が家のクリスマス・ディナーには登場しませんでしたが、以前、義母がボクシング・デーの日にこれを作ってくれたことがあります。前日のロースト・ターキーの残りをコールド・ミートとしてランチに食べるとき、玉ねぎの酢漬けやチャツネと一緒にこの赤キャベツの蒸し煮もテーブルに並びました。それだけで食べるとあまり味を感じない冷たいターキーが、これと一緒だと、いつもよりたくさん食べられるような気がしました。

ブレイズド・レッド・キャベッジに似たものに、赤キャベツのピクルスがあります。こちらはスーパーで瓶入りのものが売られているので、手軽にこれを使うという人もいるかもしれません。ブレイズド・レッド・キャベッジの歴史は不明ですが、赤キャベツのピクルスについては、1845年発行のイライザ・アクトンによる料理書にレシピが登場しています。

ほんの少しだけならピクルスでも十分ですが、野菜をたくさん摂取するための副菜としては、ブレイズド・レッド・キャベッジのほうがお勧めです。

ブレイズド・レッド・キャベッジの作り方
(6~8人分)

材料

  • 紫キャベツ...1個
  • 玉ねぎ...1個
  • リンゴ(小ぶりのものを細かく切っておく)...1個
  • シナモン・スティック...1本
  • ソフト・ブラウン・シュガー...大さじ2
  • ナツメグ...小さじ1/4
  • クローブ...2〜3個
  • サイダー・ビネガー...30ml
  • バター(またはオイル)...適量
  • 塩...適量

作り方

  1. バター(またはオイル)を鍋に入れ、細かく切った玉ねぎが透明になるまで炒める。
  2. 千切りにした紫キャベツを加え、さらに少し炒める(焦げないように)。
  3. 残りの全ての材料を加え、かき混ぜて鍋の蓋をし、弱火で45分〜1時間ほど煮る。焦げないように途中で様子を見ながらかき混ぜる。味見をして好みで塩を加えて調整。キャベツによく火が通って味が染み込んでいれば出来上がり。
memo

ヴィーガン料理として食べる場合には、バターは植物由来のものを使用してください。余ったものは冷凍庫で保存ができます。チーズ・サンドウィッチにはさんでもおいしいです。

チーズ・サンドウィッチ
 
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