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ニュースダイジェストの制作業務
Fri, 18 September 2020

メイド・イン・ブリテン Made in Britain 英国ブランドの物語

#12 元首相も舐めていたのど飴

Fisherman’s Friend

フィッシャーマンズ·フレンド/オリジナル·エクストラ·ストロング & ミント

(白)オリジナル・エクストラ・ストロング 3パック
£2.29
(緑)ミント※スーパードラッグ限定商品
£0.69
www.fishermansfriend.com

トロール船が描かれた厚めの紙のパッケージが、たくましい海の男を彷彿とさせる「フィッシャーマンズ·フレンド」ののど飴。薬局の医薬品コーナーに陳列されているが、あめというよりはタブレットに近く、また口に入れた瞬間につき抜ける強い清涼感があり、自宅での仕事や子どもの世話など、タフな時間を過ごしている人々の良い気分転換にもなりそうだ。

このあめが生まれたのは1865年、英北部ランカシャーのフリートウッドという港町。激しい嵐や凍てつく天候に立ち向かう漁師たちの喉を守ろうと、同地の薬剤師ジェームズ·ロフトハウスは当初メンソールとユーカリを合わせた液体を開発したが、それらを入れたボトルは荒れ狂う波によって船上で簡単に割れてしまうため、錠剤にして楽に持ち運べるようにした。その後漁師から親しみを込めて「友人」と呼ばれるようになり、安定した人気を誇っていたが、約100年後の1967年、ロフトハウスの子孫たちはこれを大規模製造·販売へシフトすることに決める。70年代には黒と赤色を基調にしたパッケージに変更。当時使用していたタイプライターが2色刷りだったため、赤色のインクを無駄にしたくないという理由から生まれたデザインだった。74年には近隣諸国への輸出が始まり、今では欧州を中心に100カ国を超える国で販売されている。

もちろん英国内でも広く認知されている商品だが、「仕事に行く前に私が軽い咳をしていたら、お兄さんがFF(Fisherman’s Friend)をそっと手渡してくれた」「昔家族で行った海辺が寒く湿っていて、幼い私に父がくれた」など、国民にとっては家族との懐かしく、また素朴な思い出として記憶されているようだ。ちなみに「鉄の女」の異名で知られるマーガレット・サッチャー元首相も、喉の調子が悪いときに人前でスピーチをする際にはこれを舐めていたらしい。

現在はオリジナルの「オリジナル·エクストラ·ストロング」以外に、レモンやチェリー、ブラックカラントなどの多彩なフレーバーや、シュガー·フリーのシリーズなど、時代に合わせた商品を開発しており、全10種をそろえている。

4 June 2020 vol.1556

 
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