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Thu, 18 April 2024

小林恭子の
英国メディアを読み解く

小林恭子小林恭子 Ginko Kobayashi 在英ジャーナリスト。読売新聞の英字日刊紙「デイリー・ヨミウリ(現ジャパン・ニュース)」の記者・編集者を経て、2002年に来英。英国を始めとした欧州のメディア事情、政治、経済、社会現象を複数の媒体に寄稿。著書に「英国メディア史」(中央公論新社)、共著に「日本人が知らないウィキリークス」(洋泉社)など。

The TimesTHE TIMES
仏独関係は新たな展開へ

Merkande could be a different prospect

欧州危機の対応においては、これまでサルコジ仏大統領とメルケル独首相の協力関係が上手く機能してきた。しかし、オランド氏が仏大統領に就任すれば、両国の関係は全く違う方向に進むことになるだろう。一例を挙げれば、欧州危機を回避するために、メルケル首相は緊縮財政が鍵になると考えている。一方のオランド氏が望むのは公的支出の拡大だ。欧州圏は力強いリーダーシップを必要としているにも関わらず、その力強いリーダーシップがまさに今失われようとしている。(4月23日)


The GuardianThe Guardian
高まる左派への支持

Mr Hollande is on the crest of a leftwing wave

サルコジ大統領が再選を果たすためには、決選投票で奇跡を起こさなければならない。同大統領は、本来ならば、第1回投票でオランド氏の得票数を上回らなければならなかったのだ。再選を狙う大統領が、第1回投票で敗れ、決選投票を制したことは過去に例がない。オランド氏を始めとする左派の主要候補者たちの得票率を加算すると、実に42%に達する。オランド氏は第1回投票の首位に立っただけではない。仏国内で現在高まりつつある左派への支持を味方につけているのだ。(4月23日)


IndependentIndependent
極右の影響に揺れる第1回投票

France's perilous flirtation with the extreme right

月に仏南西部トゥールーズで発生した銃撃事件を受けて、極右政党の国民戦線が移民排斥を訴えたために、サルコジ大統領までもが右寄りに傾いてしまった。といっても、国民戦線のルペン党首が勝利する可能性は全くないのだが。国民運動連合のサルコジ大統領と社会党のオランド氏という、典型的な中道右派と中道左派の対決となることが見込まれる決選投票を通じて、真に民主的な政治が示され、本当に必要とされる議論が行われることを仏国民、そして欧州諸国は願うべきだ。(4月21日)


 
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