世界中が注目するアカデミー賞が今年も開催される。2月22日に米ロサンゼルスで行われる授賞式には、イギリス人俳優が多数出席することでも話題に。そんな英国映画界の先頭を走る、注目すべき俳優陣や作品を紹介する。(梅谷英枝)
主演男優賞ノミネート
「イミテーション・ゲーム
/ エニグマと天才数学者の秘密」
The Imitation Game
ベネディクト・カンバーバッチ(38)
Benedict Cumberbatch ロンドン出身
BBC製作のドラマ「SHERLOCK / シャーロック」で、日本でも一躍有名となったベネディクト・カンバーバッチは昨年、女優で舞台演出家のソフィー・ハンターと婚約を発表するなど公私ともに今、最も話題の人物の一人。実話を基にした「イミテーション・ゲーム / エニグマと天才数学者の秘密」では、ドイツ軍の暗号機エニグマの暗号解読に挑む天才数学者の役に挑戦している。
主演男優賞ノミネート
「博士と彼女のセオリー」
The Theory of Everything
エディ・レッドメイン(33)
Eddie Redmayne ロンドン出身
仏文学の金字塔を原作とした映画「レ・ミゼラブル」で革命運動に参加する若者を熱演したエディ・レッドメインは、バーバリーのモデルを務めたこともあり、その爽やかな出で立ちからイケメン俳優としても知られる。ゴールデン・グローブ賞では既に主演男優賞を受賞して注目を集める本作では、難病に侵されながらも妻ジェーンと困難に立ち向かう天才物理学者ホーキング博士を演じる。
主演女優賞ノミネート
「博士と彼女のセオリー」
The Theory of Everything
フェリシティ・ジョーンズ(31)
Felicity Jones バーミンガム出身
「アメイジング・スパイダーマン2」などに出演していたフェリシティ・ジョーンズが、本作では難病に侵されたホーキング博士との結婚を選択し、献身的に支え続けた妻ジェーンを演じる。撮影前や撮影中に映画のモデルとなったジェーン・ワイルドさんと面会し「博士を深く愛しながらも、アイデンティティーを保ち続けた姿を表現したい」との思いを強くしたという彼女が、希望を持ち続ける力強い女性を好演。
主演女優賞ノミネート
「ゴーン・ガール」
Gone Girl
ロザムンド・パイク(36)
Rosamund Pike ロンドン出身
オックスフォード大学在学中から数々の舞台や映画で活躍してきた実力派女優のロザムンド・パイクが、「ソーシャル・ネットワーク」や「ドラゴン・タトゥーの女」で知られるデーヴィッド・フィンチャー監督による「ゴーン・ガール」で、その確かな演技力をみせる。本作では、幸せ溢れる様子から狂気に満ちた姿まで、夫を追い詰める妻を様々な表情で演じている。
助演女優賞ノミネート
「イミテーション・ゲーム
/ エニグマと天才数学者の秘密」
The Imitation Game
キーラ・ナイトレイ(29)
Rosamund Pike ロンドン出身
7歳のときにテレビ・ドラマでデビューして以来、「ラブ・アクチュアリー」「パイレーツ・オブ・カリビアン」「プライドと偏見」など多くの話題作に出演してきたキーラ・ナイトレイは「最も美しい顔100人」で1位に輝いたり、シャネルの香水の広告塔に起用されるなど、その美貌でも知られる。本作では、ベネディクト・カンバーバッチ演じる主人公の理解者であり、側で支える女性ジョアンを演じる。
作曲賞・美術賞・撮影賞・衣装デザイン賞
「ターナー、光に愛を求めて」 Mr. Turner
数々の賞にノミネートされ注目される「ターナー、光に愛を求めて」は、18世紀から19世紀にかけて活躍した英画家ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの半生を描いた作品。彼が生きた時代を、繊細な音楽と、絵画的な美しい映像で描き出す。主演は「ハリー・ポッター」シリーズや「英国王のスピーチ」などで知られるティモシー・スポール。