英国で不動産を購入する際に必要となる専門家
英国で家を購入するに当たっては、様々な方面での専門知識やアドバイスが必要となる。そのときに相談相手を務めるのが各業界の専門家たち。不動産購入に際して利用できる専門家の種類を以下にまとめた。
1. 弁護士(ソリシター)
弁護士は不動産購入の契約手続きを行います。弁護士に依頼する際には、弁護士による本人確認が求められます。このため、パスポート、日本の住民票ないしは銀行口座明細などの英訳コピーが必要になります。英文で記載されている国際運転免許証があればベストです。何らかの事情で現地弁護士事務所での本人確認ができない場合は、日本の弁護士からの英文での本人確認書類が必要になります。また不動産購入において弁護士を利用する際に、物件を斡旋した不動産会社の社員がノンレジデント(英国の永住権・市民権を保持していない外国人)に対して日本語訳などを提供することは英国の法律で認められていません。
2. 不動産鑑定士(サーベイヤー)
土地、建物の状態、地盤、増築部分などを調査し、レポートを提出するのが不動産鑑定士の仕事です。依頼してから約1 週間後に物件に行き、その後1 週間ほどでレポートができあがります。また物件の購入価格が現在の市場動向と比較して適切なものであるかどうかについてもアドバイスしてくれます。このレポートが将来物件を売却するときに重要な参考資料となります。
3. 住宅ローン斡旋業者(モーゲージ・ブローカー)
購入者の年収、資産、預金額、クレジット・ヒストリーなどを確認して最適の住宅ローンを斡旋してくれます。ご自分でお住まいになるのか、投資(Buy to Let) で購入するかによって住宅ローンの比率や年数が異なります。購入する場合は個人、ご夫婦、会社名でもローンが借りられます(ただし英国の永住権・市民権保持者のみ)。銀行を使う場合より手数料は高くなりますが、住宅ローン斡旋業者の方が意思決定が速く、お客様の目的に合ったローンを選んでくれます。
4. 保険斡旋業者(インシュアランス・ブローカー)
物件購入後(契約締結後)の建物、そして内装、外装、家具、電化製品など、備品にかける保険額とその年間プレミアムを提示し、斡旋をしてくれます。英国では台風や地震はありませんが、火災や水害、屋恨の水漏れ、そして建物に対する破壊行為に備えて保険をかける必要があります。建物自体の保険と、内装・備品の保険に分かれます。日常的なメンテナンスや修理代を補償する目的ではありません。
5. 会計士(アカウンタント)
とりわけノンレジデントの購入者の場合は、投資物件からの家賃収入に対する英国税務当局への所得税の処理手続きが必要になります。会計士は、その手続き方法や支払い方法をアドバイスしてくれます。
6. 銀行口座の開設
物件にかかる年間管理費の支払いや家賃収入の振込みなどにおいて、英国の銀行口座の開設が必要になります。ノンレジデントの方が開設するのは簡単ではありませんが、いずれにしてもその際にはパスポートのコピー、購入した物件の住所を証明する書類、本人が日本にお住まいになっているという現住所確認のための英文書の提出が必要になります。
7. 工事業者(ビルダ一、エレクトリシャン、プラマー)
物件を改装(外装・内装)する場合に必要となるのが工事業者です。
8. 内装業者(インテリア・デザイナーなど)
内装業者は、カーテン、カーペット、ウッド・フロア、ビルトイン家具などの見積もりも行ってくれます。
9. 防犯設備業者(セキュリティー・アラーム)
家、フラットなどに警報装置(アラーム)を設置する業者です。通常は1年契約です。設置資用及びモニター費用がそれぞれかかります。
10. 庭師(ガーデナー)
庭がある物件を購入した場合は、定期的に月1 ~2年ほどの手入れ、管理をしなければなりません。通常は1年契約です。
Source: London-Tokyo Property Services Ltd.