何度も日本と英国を行き来していて困るのが、次第にレパートリーがなくなる日本へのおみやげ。定番ものも良いけれど、既に何度もおみやげを渡しているあの人には、ちょっとユニークで、でもやっぱり英国らしい品を選びたい。今回は、英国にあるインディペンデント系のショップに注目。個性あふれるショップで、自分自身も楽しみつつ、いつもとは一味違うおみやげ探しをしてみよう。
王室からバスまですべてをビスケットに
Biscuiteers Boutique and Icing Café
英国みやげの代表格であるビスケット。定番のシンプルなショートブレッドも良いけれど、たまにはこんな見ているだけで心が弾むビスケットはいかが? ロンドン西部のお洒落エリア、ノッティング・ヒルの一角にある「ビスケッティアーズ」。白い棚に飾られたビスケットたちは、どれも目にも鮮やかなアイシングを纏い、まるでアートのような愛らしさ。こちらで扱うビスケットはすべて手作り。アイシング専門の職人たちが編み出すユニークなデザインは、バーバリーやマルベリーなど英人気ブランドのイベントにお目見えすることも。こちらでは自分でアイシングにチャレンジすることもできるので、世界でたった一つの甘いプレゼントを手作りしてみるのも良いかも。
写真: www.biscuiteers.com
店名 | Biscuiteers Boutique and Icing Café | |
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住所 | 194 Kensington Park Road, London W11 2ES | |
TEL | 08704 588 358 | |
最寄駅 | Ladbroke Grove駅 | |
営業時間 | 火~土 10:00-18:00, 日 11:00-17:00 月 10:00-17:00 |
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WEB | www.biscuiteers.com |
Royal Baby
Biscuit Tin
こちらのショップでは、大きなイベントがあるたびに新作がつくられる。今の注目は何と言っても間もなく誕生予定のウィリアム王子とキャサリン妃のロイヤル・ベビー £40
紅茶と葉書の素敵な関係
Postcard Teas
新旧様々な紅茶店がひしめき合うロンドンの中心部で、ひっそりと、でも確固たる存在感を放つ小さな紅茶専門店がこちらの「ポストカード・ティーズ」。日本に数年滞在した後、アジア諸国やインド、スリランカなど世界各国のお茶の名産地を回ったというオーナーのティム・ドフェイ氏が、各地の小規模生産者から選りすぐりのお茶を買い付けているこの店では、茶葉はもちろん、パッケージにも並々ならぬこだわりが。店名の由来にもなっている「ティー・ポストカード」は、パッケージの片面が葉書仕様になっていて、メッセージを書いて店内のポストに入れれば世界中に郵送される。世界トップ・クラスの茶葉に手書きの絵葉書で、アットホームかつ極上のおみやげを。
店名 | Postcard Teas | |
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住所 | 9 Dering Street, London W1S 1AG | |
TEL | 020 7629 3654 | |
最寄駅 | Bond Street駅 | |
営業時間 | 月~土 10:30-18:30 | |
WEB | www.postcardteas.com |
Tea Postcard
① 茶葉の種類ごとに異なるイラストや写真が使われた10種類以上ものパッケージがずらり。パッケージに茶葉の種類が記載されているので、まずはお好みの茶葉を選んで
② パッケージの裏面は葉書になっている。店内で投函したい場合には、あらかじめ送り先の住所をメモしておこう
③ 店内に設置された真っ赤なポスト。こちらに投函することもできるし、購入後、自宅やホテルでゆっくりメッセージを書いて、自分で郵便局に持っていくことも可能
一枚の紙から生まれるいくつもの夢世界
Ryantown
小さい真っ白な空間を夢の世界に染め変えるカードやセラミック、そしてテキスタイルたち――そのいずれにも共通しているのは、世界的な切り絵アーティスト、ロブ・ライアンの発想力とテクニック、色彩感覚がぎゅっと詰まっているということ。鳥や木々、街の風景、そして印象的な言葉の数々は、彼の指先を通して、一枚の紙から一つひとつ丁寧につくり出されたもの。日常生活の美しさをヒントに生み出された作品たちは、どれもが温かさと愛情に満ちている。ポール・スミスとのコラボやリバティのウインドー・ディスプレイ、フォートナム・アンド・メイソンのパッケージ・デザインなどを手掛け、英国の風景にハッピーな彩りを添えるロブ・ライアンの小さな世界を、大切な人にもおすそ分け。
店名 | Ryantown | |
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住所 | 126 Colombia Road, London E2 7RG | |
TEL | 020 7613 1510 | |
最寄駅 | Hoxton駅 | |
営業時間 | 土 12:00-18:00、日 10:00-16:00 (平日はアポイントのみ) |
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WEB | www.misterrob.co.uk |
'I Walked' Tape (green)
'Listen To The World' Tape (pink)
マスキング・テープだって、ロブ・ライアンの手にかかればこんな可愛らしい芸術作品に。ぺたりと貼れば、何でも素敵なインテリアに早変わり 各£10.50
伝統と革新を道具に込めて
Merchant & Mills
質実剛健で実用的という昔ながらの英国気質とシンプルでスタイリッシュなデザインが共存した裁縫道具の専門ブランド「マーチャント&ミルズ」。2012年にウェールズにある古本の街ヘイ・オン・ワイから英南東部の小さな港街ライへと拠点を移し、真っ赤な扉が目印のショップをオープンさせた。清潔感のある白い壁と赤レンガ、色褪せた木の床がしっくりとなじむ店内は、扱う商品同様、昔と今が無理なく溶け合っている。世界有数の刃物産業の街、英中部シェフィールド製のハサミや、防水加工のキャンバス生地のバッグ、ハリス・ツイードからリネンまでの各種布地など、裁縫関連のあらゆる商品がそろっていて、裁縫が苦手な人でもあれこれ欲しくなってしまうはず。
店名 | Merchant & Mills | |
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住所 | 14A Tower Street, Rye East Sussex TN31 7AT |
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TEL | 01797 227789 | |
最寄駅 | Rye駅 | |
営業時間 | 月~土 9:30-18:00 | |
WEB | http://merchantandmills.com |
Thread Clips Sheffield
シェフィールドで製造された糸きりバサミ。このほかにも裁ちバサミや左利き用など、様々な種類のハサミがそろっている £15毎日を丁寧に過ごしたくなる日用雑貨
Labour and Wait
流行に左右されることなく、ときを経て円熟味が増す機能的なデザインを――落書きだらけの壁と個性的なショップやカフェが不思議に調和するイースト・エンドの一角で、ダーク・グリーンのタイルが目を引く「レイバー・アンド・ウェイト」は、日本でも知る人ぞ知る生活雑貨のセレクト・ショップ。レトロなパッケージの石鹸やハンド・クリームから琺瑯(ほうろう)のなべまで、世界各国の高品質な商品が並ぶ。色々目移りしてしまうけれど、おみやげにするならばやはり英国らしいものを。高級アイリッシュ・リネンを使ったオリジナルのティー・タオルや、ショップのスタッフも身に着けているコットン・キャンバス生地のエプロンなど、気取らず使い心地の良い品々をピックアップ。
店名 | Labour and Wait | |
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住所 | 85 Redchurch Street, London E2 7DJ | |
TEL | 020 7729 6253 | |
最寄駅 | Shoreditch High Street駅 | |
営業時間 | 火~日 11:00-18:00 | |
WEB | www.labourandwait.co.uk |
British Army Knife
刃物産業の中心地、英中部シェフィールドで製造されたブリティッシュ・アーミー・ナイフ。オール・ステンレス製でロック機能付き £26
手元に置いていつまでも慈しみたい本
The Folio Society
絵画のような表紙と色とりどりの背表紙が端然と収まる本棚が持つ迫力。創立1947年の老舗出版社「ザ・フォリオ・ソサエティ」は、イラストやタイポグラフィ、紙、装幀のすべてにおいて最高のクオリティーを追求した本を販売している。基本は年4冊、好きな本を購入するシステムのメンバー制だが、一見さんも大歓迎。気さくなスタッフが親身に対応してくれる。1冊数百ポンドもする希少本もあるが、クマのプーさんやベアトリクス・ポター・シリーズなど子供向けの本や、指輪物語、日系英国人作家カズオ・イシグロの小説までそろうラインナップは万民向け。インターネット全盛期の今だからこそ、大切な人に伝えたい本は、いつまでも色褪せることのない美しい形で贈りたい。
店名 | The Folio Society | |
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住所 | 44 Eagle Street London WC1R 4FS |
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TEL | 020 7400 4200 | |
最寄駅 | Holborn駅 | |
営業時間 | 月~金 10:00-17:00 土 10:00-14:00 |
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WEB | www.foliosociety.com |
「Never Let Me Go」
Kazuo Ishiguro
2010年に公開された映画も高い評価を得た、日系英国人作家カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」。古典的名作だけでなく、こうした比較的新しい本もある £28.95
「Alice's Adventures in Wonderland and Through the Looking-Glass」 Lewis Carroll
英国を代表する童話、ルイス・キャロル作の「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」のセット。イラストはオリジナルのジョン・テニエル £29.95
本屋ならではの知的なセレクト
Lutyens & Rubinstein Bookshop
モノクロ・ストライプ柄のひさしがシックな印象の「ラッチェン&ルビンスタイン」は、著作権エージェントを経営するサラ・ラッチェンとフェリシティ・ルビンスタインが経営する新感覚の本屋。子供向けやアート、詩を中心に、出版業界で長いキャリアを持つ2人のお眼鏡に適った本がすっきりと並ぶ店内には、本だけでなく、ペーパーウェイトや文具などの品々も。カップ&ソーサーや香水など、一見本屋とは無関係に思えるものもあるが、カップやソーサーには本のデザインや小説の一節が散りばめられていたり、香水は小説からインスパイアされた香りが調合されていたりと、本屋ならではのセンスが光る。ちょっと知的でひねりの効いた、大人向けのおみやげに。
写真: ©Tif Loehnis
店名 | Lutyens & Rubinstein Bookshop | |
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住所 | 21 Kensington Park Road London W11 2EU |
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TEL | 020 7229 1010 | |
最寄駅 | Ladbroke Grove駅 | |
営業時間 | 月~土 10:00-18:00 日 11:00-18:00 |
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WEB | www.lutyensrubinstein.co.uk |
Paperweight
ここラッチェン&ルビンスタインでしか手に入れることのできないペーパーウェイトは、イラストと切り抜き文字が組み合わされたデザインが特徴 各£25
大人もうれしいノスタルジックなおもちゃ
Benjamin Pollock's Toyshop
金の縁取りが施された赤い緞帳(どんちょう)とカーペットが、まるで劇場のような趣を醸し出す。ロンドンの劇場街、ウェスト・エンドの目と鼻の先にあるコベント・ガーデンのマーケット内にあるこのおもちゃ屋の奥にぎっしりと並べられているのは、トイ・シアター。いわゆる劇場の立体紙芝居で、19世紀初めにはこのトイ・シアターを使い、自宅などで家族やお客様相手に芝居をすることが流行していたのだとか。大中小様々な大きさのトイ・シアターは、小さなお子さんの遊び道具としてはもちろん、インテリアとして飾るのにもぴったり。そのほかにも「不思議の国のアリス」のミニチュア・セットや影絵ボックス、操り人形など、素朴でレトロなおもちゃがいっぱい。
店名 | Benjamin Pollock's Toyshop | |
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住所 | 44 The Market, Covent Garden London WC2E 8RF |
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TEL | 020 7379 7866 | |
最寄駅 | Covent Garden駅 | |
営業時間 | 月~土 10:30-18:00 日 11:00-16:00 |
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WEB | www.pollocks-coventgarden.co.uk |
Pantomime Theatre with Cinderella
おなじみ「シンデレラ」のお話が舞台となったトイ・シアター。複雑な作業はなく、パーツを組み合わせれば誰でも簡単に完成させることができる £15
London in a Matchbox
マッチ箱の中に入っている複数のパーツを、箱の切り込みに差し込んでいくと出来上がるペーパークラフト。このほか、英国の田園風景などもある £3.95