（ロンドン 11月18日 時事）英紙「フィナンシャル・タイムズ」（FT、電子版）は17日、英政府がコンサートやスポーツ・イベントなどのチケットを、定価を超えて転売する行為を禁止する方針だと報じた。チケット代をつり上げるダフ屋や転売業者が対象。政府や業界関係者の話として伝えた。

FTによると、政府の規制案では、転売サイトが課すサービス料にも上限を設け、隠れた手数料によって実質的に価格規制が骨抜きになることを防止。自動化されたプログラム（ボット）を使用し、大量のチケットを買い占めて転売する組織的行為を根絶するため、購入時の上限を超えてチケットを再販売する行為も違法とする。

政府は今年1月、英ロック・バンド「オアシス」の再結成によりライブ・チケット代が高騰した騒動を受け、転売規制に関して協議を開始。同案では、コンサートやスポーツ、コメディー、演劇のチケットについて額面超の販売を全面禁止する見込みという。FTによれば、ロンドン公演の一部は4000ポンド（約82万円）超で出品されるなど、大混乱を招いた。