15日付の「エコノミスト」誌は、日本が日本食に対する奇妙なこだわりを持っていた過去を振り返り、そうした態度が近年では軟化しているとの現状を伝える記事を掲載した。
2006年から07年にかけて、農林水産省が伝統的な日本食の「まがいもの」を取り締まるために海外に「寿司ポリス」を派遣するという計画を立てるなど、一部で日本食について「偏執症に近い」こだわりがあったと述懐。「食べ物のファシズムなんて笑止千万」との批判に加え、餃子、ラーメン、カツカレーといった日本特有と見なされている食べ物が、実は中国や英国の食文化の影響を受けていることについても触れている。
続いて同誌は、東京のレストランが、ロンドンとニューヨークでの数を合わせたものよりも多くのミシュラン星を獲得している現在では、こうした奇妙なこだわりは目立たなくなってきていると解説。「寿司ポリスの時代は終わった」と語る日本の調理人の声を紹介している。
Fri, 08 November 2024