プラスチック製包装税について
プラスチック製包装税(PPT)は、いつから適用されますか。
PPTは2021年財政法で導入され、2022年4月1日から施行されます。
この税金の目的と課税額を教えてください。
これは、プラスチック製包装材の使用を削減し、企業が包装に再生プラスチックを使用するよう促すことを目的としています。課税額はプラスチック製包装材の素材1トン当たり200ポンド(約3万1000円)です。
「プラスチック製包装材」とは何ですか。
サプライチェーンのあらゆる段階において、商品の封入や保護、配送、提示に単独またはほかの製品と組み合わせて使用するのに適した製品のことで、プラスチック・カップやハンガー、ラップ、梱包用の箱、ボトルなども含まれます。
プラスチックが部分的にしか使われていない場合は。
プラスチックが重量比で最大の素材である場合、「プラスチック」と見なされます。プラスチック以外の素材の重量を明示できれば課税対象から除外できますが、そうでなければ、包装材の全重量に対してPPTが課されることになります。
誰がこの税金の影響を受けますか。
年に10トン以上のプラスチックを生産または輸入する者です。複数の企業がプラスチックの取引に関わる場合、「完成した」素材にのみ課税されるため、プラスチック製包装材の素材を「完成」させた企業だけが税金を納めることになります。輸出される包装材にはPPTを支払う必要はありません。
免税はありますか。
包装材の重量比で30パーセント以上が再生プラスチックの場合、その包装材に対するPPTの支払いは不要です。また、医療用品向けや航空機内の保管用、国際輸送用の包装材も課税が免除されます。包装材以外の用途のために「恒久的に確保された」素材も同様に免除されます。
この新しい課税では、どのような記録が必要になりますか。
企業は、輸入あるいは製造したプラスチック製包装材の量、プラスチックのどの部分がリサイクルされたかを記録し、混合の包装材については、プラスチック素材とほかの非プラスチック素材の相対的な重量を記録しておく必要があります。
歳入関税庁(HMRC)はどう課税対象者を把握しますか。
PPTの納税義務がある全ての企業は関連した全てのインボイスに、包装材により発生するPPTに関した記載をすることが義務付けられています。ある顧客が、自社の供給元がPPTを課せられることを「知っていたはずだ」とHMRCが判断した場合、HMRCはその顧客に対して供給元の未払いのPPTの支払い義務を負わせることができます。
PPT の納期はいつですか。
納税申告期間と納税期限を定めた規則はまだ発行されていませんが、輸出を目的とした商品にPPTが課される場合は、その商品が輸出されるまではPPTの支払いを延期できます。
非居住者の納税者は PPTをどのように管理するのですか。
非居住者の納税者は、PPTに関して英国の代理人を任命する必要があります。この代理人が、PPTとこれ関連した利息や罰金について連帯責任を負います。
*この記事は一般的な情報を提供する目的で作成されています。更なる情報をお求めの場合は、別途下記までご相談ください。
アンディー・トール
税務パートナー
税務と税務会計コンプライアンス、HMRCへの照会、オーナーの利益抽出と出口戦略、R & D優遇の請求、キャピタル・アローワンスの請求、税務デュー・ディリジェンス、M & Aの税務など幅広い経験を持つ。