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mizkan
Fri, 04 December 2020

第6回 イントロ当てクイズ

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シティにある教会、聖メアリー・ラ・ボウの東側にある細道、ボウ・レーンでは、よく鐘の音が響き渡ります。実はこの道、14世紀には欧州一番のファッション・ストリートであり、コードウェイナー小路と呼ばれていました。コードウェイナーとは聞き慣れない言葉ですが、南スペインのコルドバ地方と関係があります。コルドバ地方は古来、皮革製品、特に山羊革の名産地で、コードウェイナーとは山羊革の靴職人を意味していました。

スワン・アッピング
中世の佇まいを遺すボウ・レーンには
教会の鐘の音がよく響く

それではなぜ、ボウ・レーンがコードウェイナー小路と呼ばれていたかと申しますと、この通りには当時、たくさんの靴屋さんが軒を並べ、山羊革の靴を作っていたからです。その名残を忘れないよう、今でも写真のような靴職人の像が近くに立っているというわけです。ちなみに14世紀後半、ときの国王、リチャード2世がボヘミア(現在のポーランド)の王女と結婚しますが、彼女のブライダル・ファッション、「プーレーヌ」とか「クラクフ」と呼ばれる、爪先の長い靴が英国で大流行しました。

Police Horses
靴職人像の付近にはかつて、
山羊革の靴職人の店が軒を並べていた

この地域にはもう一つ、靴職人と関係する像があります。教会の西側広場に立っているこの像のモデルはジョン・スミス船長といいます。剣と本を持ち、怖い面構えをしていますね。台座には新大陸への殖民計画を進めたヴァージニア会社のリーダーと書かれていますが、彼の渡航を支援したのが、当地の靴職人たちでした。

そうそう、米国の某映画はこのスミス船長を「野蛮な酋長」から救い出した「ポカホンタス」を主人公にしており、映画ではこの2人が恋人同士になるという設定です。米国にとっては建国にかかわる話ですので、そのまま美談にしておきましょう。スミス船長の魂を鎮めるかのように、教会の鐘が広場に鳴り響きます。この鐘を聴いて育った者だけがコックニー、つまり真のロンドンっ子と呼ばれるという、貴重な鐘の音です。

Police Horses
米ヴァージニア州に英国入植地を建設した
ジョン・スミス船長の像

この教会、1666年のロンドン大火で倒壊しましたが、建築家クリストファー・レンによって再建されました。レンは聖ポール大聖堂だけでなく、シティ内に点在する51の教会も再建しましたが、遠くから見てもすぐに分かるように、各々の教会の尖塔は独特のデザインを持っています。シティ・ガイドは尖塔の先っぽを見るだけですべてを識別できますが、最近では、鐘の音で教会名を当てるイントロ・クイズが流行っています。寅七も鐘の音を聴いて練習しています。

Police Horses
聖メアリー・ラ・ボウ教会の
風向計は黄金ドラゴン
 
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シティ公認ガイド 寅七

シティ公認ガイド 寅七
『シティを歩けば世界がみえる』を訴え、平日・銀行マン、週末・ガイドをしているうち、シティ・ドラゴンの模様がお腹に出来てしまった寅年7月生まれのトラ猫


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