（ロンドン 3月26日 時事）英国民統計局が26日発表した2月の英消費者物価指数（CPI）は、前年同月比2.8%上昇した。伸び率は前月（3.0%）を下回った。減速は2カ月ぶり。女性用衣服の低迷が響いた。

ロイター通信がまとめた市場予想（2.9%上昇）を下回った。

伸び率の内訳は、女性用衣服や帽子などのその他の衣服・衣服アクセサリーが低調で、衣服・靴が0.6%の低下（前月は1.8%上昇）とマイナス転換。また、住宅・家事サービスが1.9%（同2.1%）、娯楽・文化が3.４%（同3.8%）と鈍化した。一方、通信が7.3%（同5.9%）、アルコール・たばこが5.7%（同４.9%）と加速。食料品・非アルコール飲料は3.3%と横ばいだった。

変動の激しい食品やエネルギーを除いたコア指数は3.5%上昇で、伸びは前月（3.7%上昇）から鈍化。イングランド銀行（中央銀行）が金融政策を判断する際に重視するサービス価格の伸び率は5.0%と前月から横ばいだった。

市場では、今後もインフレは加速するとの見方で「イングランド銀行（中央銀行）は今後数カ月間、利下げを一時停止する可能性が高い」（キャピタル・エコノミクス）との声が聞かれた。