【ロンドン10月29日付時事】英石油大手BPが29日発表した2013年7~9月期決算によると、純利益は前年同期比33.6%減の35億400万ドルと、減収を計上した。製油など下流部門でのマージン低下や事業売却が響いた。
同社が経営指標とする基礎的再取得原価(RC)利益は26.4%減の36億9200万ドル。一方で同社は12月に払い込む予定の配当を5.6%引き上げ、1株当たり9.5米セント(従来は9.0セント)に見直す。また15年末までに100億ドル規模の追加事業売却を実施する方針を明らかにした。売却益は自社株買いなど株主還元に当てる。
7~9月期の売上高は5.0%増の966億100万ドルだった。
生産、開発や探査などを担う上流部門の利払い・税引き前利益は前年同期比15.3%減の41億6500万ドルとなった。生産量は同2.3%減の日量220万7000石油換算バレル(boe)。事業売却の影響を除けば3.4%増だった。
下流部門の利払い・税引き前利益は前年同期比70.2%減の10億900万ドル。米国市場での製油マージンが大幅に落ち込んだほか、同国テキサスシティー、カーソンの両製油所売却による収入減も響いた。
BPは10~12月期の下流部門について、高水準のガソリン在庫や他社の製油能力増強、季節要因的な需要減により、製油事業が引き続き大きく圧迫されるとの見通しを示した。
一方、19.75%出資するロシア石油大手ロスネフチからの利払い・税引き前利益は8億3600万ドルと、前期の2億3100万ドルから回復した。通貨ルーブル高と原油高が追い風となった。
Tue, 08 October 2024