ロンドンにはユニークな建物がいっぱい
「RIBA ロンドン・アワーズ」受賞作品
5月中旬、王立英国建築家協会(RIBA)が主催する「RIBA ロンドン アワーズ」の受賞作品が発表された。ロンドンの優れた建築を表彰するこのアワードでは38の建築物が受賞。この中から、比較的訪れやすく一見の価値がある建物を6つ紹介する。
そのくぼみには理由がある
ファイブ・パンクラス・スクエア
近年、急速な発展を遂げたキングス・クロス・セント・パンクラス駅界隈の変貌ぶりを象徴するのがこの建物だ。地元カウンシルの事務所に加えて、ジム、プール、図書館、カフェなどが入った多目的ビルとして使用。日当たり状況などを加味し、北西側のみ若干くぼんだ形状となっている。
5 Pancras Square
レジャー・センター: 月~金 6:30-22:00、土・日 8:00-20:00
図書館: 月~土8:00-20:00、日11:00-17:00
King's Cross, London N1C 4AG
King's Cross St. Pancras駅
www.kingscross.co.uk/five-pancras-squaree
見た目に美しいだけではない
ボナムズ
クリスティーズやサザビーズと並ぶ世界的なオークション会社のボナムズ。1793年創業という長い歴史を持つ同社は、2013年10月にこの新社屋を開館。日照権、近隣の歴史的建築物そして新規鉄道となるクロスレール建設プロジェクトへの影響といった様々な社会的課題に配慮したことが評価された。
Bonhams
月~金 9:00-17:30
101 New Bond Street, London W1S 1SR
Bond Street駅
www.bonhams.com/locations/BS
老舗の本屋が生まれ変わった
フォイルズ本店
老舗の大型書店であるフォイルズの旗艦店。電話注文を一切受け付けない、作家別ではなく出版社別に本を配置するといった古いシステムを長らく維持し、かつては悪評も多かったこの書店が、今ではすっかり近代化。2014年6月に現在地へと場所を移した。建物の中央に設けられた吹き抜け構造が特徴的。
Foyles, Charing Cross Road
月~土 9:30-21:00、日 11:30-18:00
107 Charing Cross Road, London WC2H 0DT
Tottenham Court Road駅
www.foyles.co.uk/bookstore-charing-cross
まるで空から光が降ってくるよう
フレンズ・ハウス
一般的には「クエーカー」との名称で知られているキリスト友会の英国本部。20世紀前半に建てられたというこの施設も、時代の推移と用途の変化などを受けて改装工事に踏み切った。ホール中央の天窓から差し込む光を室内全体に拡散させるような設計が、神秘的な空間をつくり出している。
Friends House
月~金7:30-21:30、土8:00-18:00、日8:00-13:00
173-177 Euston Road, London NW1 2BJ
Euston駅
www.friendshouse.co.uk
名建築家が手掛けた名建築の改築
ナショナル・シアター
打ちっぱなしのコンクリートを使用したブルータリズム建築のナショナル・シアター。この建物の改築を手掛けたのは、英建築界における最高の栄誉とされるスターリング賞を昨年に受賞したばかりのハワース・トンプキンス。シアター内のカフェやバーはロンドンの新たな流行スポットとなっている。
National Theatre
開館時間は上演日程により異なる
South Bank, London SE1 9PX
Waterloo駅
www.nationaltheatre.org.uk
工場跡からオフィスに大変身
ファウンダリー
かつて製紙や化学薬品の工場として使われていた建物が、大規模な改築を経てオフィス・スペースへと変貌。社会・人権問題に関わる複数の機関の事務所や会議室を収容する建物となった。内部はレンガがむき出し、入り口付近にはキング牧師など社会運動に貢献した偉人の写真が大きく張り出されている。
The Foundry
月~金 9:00-17:00
17 Oval Way, London SE11 5RR
Vauxhall駅
www.aplaceforchange.co.uk
< 前 | 次 > |
---|