6 November 2014 vol.1422
「いつまでロンドン暮らしを続けるの?」「そろそろ日本に帰っておいでよ」。日本の古い知り合いとたまに連絡を取る機会があると、よく言われるセリフです。「飽きたり辛かったりしたときには、いつでも帰ってくることができる場所があるんだよ」という意味の非常にありがたい言葉であることは分かるのですが、同時にほんのりと違和感も覚えてしまいます。僕はロンドンで仕事を持っているわけだし、少なくともこの場所にいるからこそできることは何かと模索している最中なのだから、あまり気安く「帰っておいで」なんて言わないで欲しい。そう思ってしまうのは、まだ人間ができていない証拠なのかな。(籠)
ロンドン市内50カ所で、著名人がデザインした「くまのパディントン」の像がいよいよ展示され始めましたね。今年の夏には、人気の本50冊に関連したデザインが施された本型のインスタレーションが街を彩りました。こうしたパブリック・アートのユニークな点は、展示が終わった後にチャリティー目的のオークションが行われるということ。有名人が積極的に関わり、皆で楽しみ、社会に役立てる―チャリティー精神が根付いた英国ならではのこうした姿勢は素敵だな、とつくづく思います。ところでこれだけ大きなアート作品、一体いくらくらいで最終的に誰が競り落として、どこに置いているのでしょうね。(月)
映画「Northern Soul」を観に行ってきました。ファッション・フォトグラファーとしても有名なエレーヌ・コンスタンチン監督によるこの映画は今、英国中のノーザン・ソウル・ファンを沸かしています。「ノーザン・ソウル」とは音楽のジャンルの一つで、英北部で1960 ~ 70年代に流行った音楽であることから名付けられたそうですが、私はこの音楽が大好きで、一時は毎週末のように関連イベントへと踊りに出掛けていました。時代が過ぎ去った現在でもその当時にタイムスリップしたかのような気分を体験できる場所があるというのは面白いなとしみじみ思います。興味のある方はこの映画を観てみてください。(嵐)
コロンビア・ロードのフラワー・マーケットが最近好きです。売り物の花々を見ているのも楽しいのですが、たくさんの花束を抱えて歩く人たちが何とも微笑ましいので見ていて幸せな気分になれます。わざわざお花を買ってきて生けるということを今までしたことがなかったのですが、部屋に花があるだけで気分が全く違うことに改めて気付き、花を飾る習慣の素晴らしさを実感しています。街並みから色味が消えるこれからの季節、せめて部屋の中だけでもカラフルにしようと思います。次回はクリスマス向けのお花か、それとも植木にしようか。そんなことを考えて色々と妄想している時間も楽しいです。(鯖)
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