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イギリス・ロンドンのイベント紹介

第62回 ロンドン・フィルム・フェスティバル BFI London Film Festival 2018 10-21 October 2018

62回目を迎える今年のロンドン・フィルム・フェスティバル(LFF)は、世界77カ国から 225作品が集結する。今年は例年より女性監督作品が多く上映されることが特徴といえる。
https://whatson.bfi.org.uk/lff/Online/default.asp

主な上映会場
Embankment: Embankment Garden Cinema
Central: Picturehouse Central
Mayfair : Curzon Mayfair
Lumière: Ciné Lumière
OTC: Odeon Tottenham Court Road
CLS: Cineworld Leicester Square
Vue: Vue West End
*そのほかの会場の詳細については、公式ウェブサイトを参照

今年のハイライト

Opening Night Gala

息を呑むスリリングな展開
Widows

Widows
(UK-USA 2018 / 130分)
監督: Steve McQueen
Viola Davis、Michelle Rodriguez、Elizabeth Debickiほか

今年のオープニング作品に選ばれたのは、平和に暮らしていた黒人の男性がある日突然奴隷となり、解放されるまでの実話を描いた「それでも夜は明ける」で、アカデミー賞作品賞を受賞したスティーブ・マックイーン監督の最新作。1980年代に英国でテレビ放映された同名の犯罪ドラマ・シリーズを基にしている。脚本はマックイーンと、米国の推理小説家で、「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンが担当し、主演は「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」「スーサイド・スクワッド」の米俳優ビオラ・デービス。デービスはトニー賞、エミー賞、オスカー賞すべて受賞という三冠を達成しており、黒人俳優では唯一デービスだけがこの偉業を成し遂げている実力派の俳優だ。舞台は米国のシカゴ。大規模な強盗計画を仲間と遂行中、誤って命を落とした男性の妻、ベロニカが、同じく夫を失ったアリス、リンダ、ベルの3人の妻たちと共に、夫たちがなし得なかった計画を完遂させるべく、犯罪に足を踏み入れる。

10月11日(木)14:00 Embankment
10月12日(金)20:40 OTC

Closing Night Gala

人気コメディアンのセカンド・ステージ
Stan & Ollie

Stan & Ollie
(UK 2018 / 97分)
監督: Jon S Baird
Steve Coogan、John C Reilly、Nina Ariandaほか

12日間の映画祭のラストを飾るのは、1930年から1950年代にかけて米国で活躍した人気のお笑いコンビ、ローレル&ハーディーの黄金期以後に注目した作品。細身のスタン・ローレルを英コメディアンのスティーブ・クーガンが、ふくよかなオリバー・ハーディーを米俳優ジョン・C・ライリーが演じ、公私ともに仲が良かった2人の友情、パフォーマンスへの愛、妻たちの心温まるサポートなどを映し出す。犯罪コメディー「フィルス」の監督、脚本を務めたスコットランド出身のジョン・S・ベアードがメガホンを取った。最後に出演した映画から数年経った1953年、ローレルとハーディーはコメディー界の第一線から退き、かっての勢いは無くなっていた。2人は英国の海辺の街やミュージック・ホールを回るツアーをスタートすることにしたが、米国での華やかな世界から一転、会場は小さな場所ばかり。それでも客は集まらないし、エージェントもパフォーマンスに興味を示さない。そんななか、あるテレビ番組が2人に注目する……。

10月21日(日)20:45 Mayfair

話題の監督最新作

Love Gala

根強い差別が横たわる米国の闇
If Beale Street Could Talk

If Beale Street Could Talk
(USA 2018 / 119分)
監督: Barry Jenkins
KiKi Layne, Stephan James, Colman Domingoほか

ゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞を受賞した「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督が、小説家で政治運動家のJ・ボールドウィンの同名小説を映画化した。1970年代のニューヨーク、ハーレムに生きる黒人の若い男女。互いに恋心を抱く幼なじみの2人は将来も続く愛を信じていた。しかし、事態は一変。男はレイプ事件の犯人に仕立て上げられてしまう。

10月20日(土)17:30 Embankment
10月21日(日)11:00 Embankment
10月21日(日)18:00 Central

Headline Gala

女性たちの凍るような美しさ
Suspiria

Suspiria
(Italy 2018 / 155分)
監督: Luca Guadagnino
Dakota Johnson, Tilda Swinton, Mia Gothほか

昨年世界中で大ヒットした「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が、ホラーの鬼才、ダリオ・アルジェントの1977年の同名映画に敬意を表し製作したホラー作品。独ベルリンの名門ダンス・スクールに入学した米国人の少女を取り巻く、奇妙な学校生活と謎の多い教師たちを描く。グァダニーノ作品の常連英俳優ティルダ・スウィントンが本作にも出演。

10月16日(火)19:00 CLS
10月16日(火)20:05 Embankment
10月17日(水)11:00 Embankment
10月19日(金)20:20 OTC

Journey Gala

モノクロで振り返る幼少時代の思い出
Roma

Roma
(Mexico 2018 / 135分)
監督: Alfonso Cuarón
Yalitza Aparicio, Marina de Tavira, Daniela Demesaほか

「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督の、幼少時代の思い出を基に製作したドラマ。1970年代初頭のメキシコ・シティ、中流階級の家に住み込みで働くクレオは、主人の4人の子供たちを自分の子供のように愛し、世話をする。だが、そんな平和で心温まる家族生活をよそに、街では不安定な政治に対する反対運動が行われ、時代は確実に動いていた。

10月13日(土)17:00 Embankment
10月14日(日)13:45 Embankment
10月15日(月)18:00 Central

Special Presentation

暴動の下に生きる民衆
Peterloo

Peterloo
(UK 2018 / 155分)
監督: Mike Leigh
Rory Kinnear, Maxine Peake, Neil Bellほか

1819年、イングランド北西部マンチェスターで起こった労働者のデモを政府が弾圧した事件、ピータールーの虐殺を舞台にした歴史ドラマ。民衆の指導者ヘンリー・ハント役に、ロイヤル・ナショナル・シアターやロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに所属するロリー・キニアが抜擢。監督は脚本を使わず、俳優たちと一緒に役を作り込むことで有名なマイク・リー。

10月19日(金)18:00 BFI Southbank

注目の女性監督作品

Headline Gala

罪の意識なし!? 伝説の米作家
Can You Ever Forgive Me ?

Can You Ever Forgive Me ?
(USA 2018 / 109分)
監督: Marielle Heller
Melissa McCarthy, Richard E Grant, Dolly Wellsほか

世を去った作家や有名人の手紙を偽造して売りさばき、稼ぎを得ていた実在の米女性ジャーナリスト兼作家、リー・イスラエルの伝記映画。ニューヨークに生き、頭の回転が速く、性格は気難しいというイスラエルのリアルな人物像を米俳優メリッサ・マッカーシーが好演する。監督は、ベルリン国際映画祭で賞を受賞した「ミニー・ゲッツの秘密」のマリエル・ヘラー。

10月19日(金)17:30 Embankment
10月19日(金)18:15 CLS
10月20日(土)11:30 Embankment
10月21日(日)20:30 BFI Southbank

Official Competition

悪名高い犯罪組織に立ち向かう刑事
Destroyer

Destroyer
(USA 2018 / 118分)
監督: Karyn Kusama
Nicole Kidman, Sebastian Stan, Tatiana Maslanyほか

同映画祭の米国版、サンダンス映画祭で監督賞を受賞した日系米国人カリン・クサマの最新作。ロサンゼルス市警察の女性刑事が、新人のころにカリフォルニアの砂漠での任務で負ったトラウマに向き合い、数年後再び目の前に現れたギャング組織に立ち向かう姿を描いた犯罪映画。ニコール・キッドマンが心身共に鍛え抜かれた刑事役に挑戦する。

10月14日(日)17:45、18:15 Vue
10月15日(月)12:00、12:30 Vue
10月20日(土)20:45 Lumière

チケット入手方法

オンライン
公式ウェブサイトから直接申し込む。
https://whatson.bfi.org.uk/lff/Online/default.asp
電話
Box Office Tel: 020 7928 3232 (毎日10:00~20:30)
会場にて直接
BFI Southbank(毎日11:00~20:30)
チケット再販売 / スタンドバイ・チケット
運悪く売り切れの場合にも諦めないこと! 9月27日(木)から更にチケットが販売されるので、ウェブサイトをチェック。それでも購入できなかった場合は、当日各会場で上映開始45分前からキャンセル待ちの行列に並んでみよう。

チケット料金

スタンダード・チケット
ウェスト・エンド以外: £13~
ウェスト・エンド: £16~
平日マチネ: £10~14
ガラ & 特別上映
Galas & Special Presentation: £13〜30
Opening and Closing Night Galas: £26
Screen Talks: £18
割引料金
16歳未満: £1(ファミリー作品。ファミリー・ガラ作品の場合は 大人£10、子供£5。大人1人につき子供券は最高3枚まで購入可能)
学生 / 高齢者など(身分証明書必須。平日マチネのみ): £6.50
学生イブニング & 週末(身分証明書必須。ガラを除く): £10
 

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