ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Thu, 21 November 2024

ロンドンで味わう世界の逸品 各国料理レストラン

ロンドンに暮らしていてありがたいことの一つは、実にお手軽に様々な国の料理がいただけること。ケバブに中華、インドにベトナムと、街を見渡せばそこここに各国料理が溢れ、既に行きつけのお店がある人も多いかもしれない。けれど今回は、そんな各国料理レストランの中でも、少々レアめの知る人ぞ知る名店に絞ってご紹介。新しい味との出会いに期待して、さあ、街に繰り出そう!

フォンデュでほっくり、和気あいあい
St. Moritz

St. Moritz

温かみのある木のドアを押して入ると、店内いっぱいにチーズの香りが広がり、赤いランプに照らされたテーブルと陽気なチロル音楽に、寒さにかじかんだ体が一気にほぐれていく。温和なオーナー、アーミンさんがオープンして36年、ロンドンで一番古いスイス料理レストランとして、愛され続ける存在だ。

Fondue moitié-moitié£15.60(2人前) Beef Oil Fondue£21.95(2人前)定番料理のフォンデュは、通常2人前が基本だが、ここではメニューのうち3種類が1人前からサーブ可能ということで、チーズ・フォンデュ「モティ・モティ」と、ビーフのオイル・フォンデュにトライ。前者にはパンとジャガイモ、後者には7種類のソースが付いて、量、味ともに飽きないよう工夫されている。 付け合わせにお勧めされた千切りポテトの揚げ焼き、「レシュティ」(3.50ポンド)も自慢の一品で、カリッとした香ばしさが後を引く、危険なおいしさだ。

周りを見渡すと、会話を弾ませるグループや親密そうなカップルなど、鍋を囲む笑顔はどれも居心地100点満点といった様子。これからの季節、心底暖まりたいときにぜひ。

写真)Fondue moitié-moitié £15.60(2人前)、Beef Oil Fondue£21.95(2人前)

店名 St. Moritz
住所 161 Wardour Street W1F 8WJ
TEL 020 7637 3347
営業時間 月〜金 12:00-15:00、18:00-23:30 土 18:00-23:30 日休
アクセス Tottenham Court Road/Oxford Circus 駅から徒歩5分
Website www.stmoritz-restaurant.co.uk

取材:Miki Yamanouchi


エネルギー・チャージに、豪快なアメリカン・バーベキュー
Bodean’s

Bodean’s

ランチ・タイムには行列ができる、活気溢れる50年代風アメリカン・ダイナー。オーク・チップを使い、直火でじっくり焼き上げたバーベキューが自慢だ。1階はデリ方式で、左手奥のカウンターで注文と支払いを済ませたら、右手に移動して頼んだ品を手渡してもらうシステム。地階は、背の高いブースが並ぶ落ち着いた雰囲気のレストランとなっている。各テーブルに置いてある特製ソースを付け足しながら、大人気のハンバーガーやリブに思いっ切りかぶり付こう。

Meat Platter £19.95バラエティーに富んだ肉料理が楽しめるのは、2人前から頼める
「ミート・プラッター」。コールスローやフライド・ポテトも付いて、がっつり食べたいときにもってこいだ。6種類の肉からなるこのプレートには、骨付きの巨大な「ジェイコブズ・ラダー」
(牛の腹あばら肉)、甘みのある「ベビー・ポーク・リブ」、柔らかくてジューシーな「プルド・ポーク」(豚肩肉のほぐし身)など、こだわりの部位が勢揃い。味わいの違いを楽しもう。

写真)Meat Platter for Two £19.95

店名 Bodean’s
住所 10 Poland Street W1F 8PZ
TEL 020 7287 7575
営業時間 月〜土 12:00-23:00 日 12:00-22:30
アクセス Oxford Circus駅から徒歩8分
Website www.bodeansbbq.com

取材:Miki Yamanouchi


エリトリア名物のもちもちパンにトライ
Mosob Restaurant

Mosob Restaurant

1990年代に隣国エチオピアから独立したエリトリア。その家庭料理を提供する、家族経営のレストランがこちら。古くは「スパイス・コーナー」と呼ばれたスパイスの交易地だけあり、パプリカやジンジャーなど数多くのスパイスをふんだんに使ったメニューが特徴だ。

主食は、「インジェラ」と呼ばれる厚みのあるクレープ状のパン。右手だけを使って少しずつちぎり、ラムの煮込みや生でいただけるビーフ、ほうれん草のオリーブ・オイル炒めなど、好みのメニューを包んでいただくのが伝統的なスタイル。それらが一同にプレートに盛り付けられた様子は、色鮮やかで見た目にもゴージャスだ。

カジュアルな雰囲気のテーブル席のほか、22人まで収容可能で、貸切りもできるラウンジもあるので、パーティーにも最適。フランスやオーストラリア産のワインなどを始めとしたアルコール類はもちろん、スパイスたっぷりの紅茶(1.75ポンド)など、ユニークなドリンク・メニューにも挑戦してみて。

写真)Qategna(チリ風味のインジェラ)£3.50〜、Zigni(中央のラムのシチュー)£8.95、Kitfo(手前右のビーフ)£8.95、Bebe'ainetu(シェフお勧めの野菜料理)£8.95など

店名 Mosob Restaurant
住所 339 Harrow Road W9 3RB
TEL 020 7266 2012
営業時間 月〜金 18:00-24:00 土日祝 15:00-24:00
アクセス Westbourne Park駅から徒歩5分
Website http://mosob.com

取材:Hiroko Yabuki


歴史を見守ってきた伝説のハンガリアン・レストラン
The Gay Hussar

The Gay Husser

賑やかなチャリング・クロス・ロードから一歩入ると、打って変わって落ち着いた雰囲気を醸すグリーク・ストリート。そこに、ハンガリー料理レストランとして重鎮の趣で店を構えるのが「ゲイ・ハッサー」だ。店名は、「ハンガリー軍の騎士」という意味。1956年に創業後、詩人T.S.エリオットなどの文芸人を引き付け、やがて労働党の知性派左翼が常連となる。多くの政変構想が練られたのもここ。

キャベツの肉包み室内を見渡すと、壁には風刺漫画家による政治家ポートレートが並び、本棚には彼らの自伝本がサイン入りで収められている。食事も長年愛されるメニューがずらり。キャベツの肉包みは、ゆっくり煮込まれた優しい味を、サワー・クリームの酸味とベーコン & ソーセージの塩気が引き立てる。前菜のニシンのマリネ(5.25ポンド)は、脂の乗った大きな切り身がワインと良く合い、すんなり胃袋に収まってしまう。他にも、煮込みシチューの「グヤーシュ」や子牛肉のカツレツなど、東欧のソウル・フードが堪能できる。

写真)Stuffed Cabbage -Prime Minced Pork, Sauerkraut, Sausage & Bacon £13.50

このお店は閉店しました。

店名 The Gay Hussar
住所 2 Greek Street W1D 4NB
TEL 020 7437 0973
営業時間 月〜土 12:15-14:30(ラスト・オーダー)、
17:30-22:45(ラスト・オーダー)日休
アクセス Tottenham Court Road駅から徒歩3分
Website www.gayhussar.co.uk

取材:Miki Yamanouchi


見た目も素敵なオープン・サンドで北欧の味を満喫
Scandinavian Kitchen

Scandinavian Kitchen

「忙しいロンドンの人たちに、友達や家族とテーブルを囲んで、おいしい北欧の家庭料理を楽しんでほしい」。そんな思いから、北欧出身のカップルが3年半前にオープンしたカフェ。真っ赤な外壁が目を引く、モダンでカジュアルな雰囲気の店舗は、コーヒー豆やジャム、チーズ、北欧特有のクラッカー状になった乾燥パンなどの加工食品のほか、料理本も取り扱う充実したデリを兼ねている。

キャベツの肉包みイート・インの常連客に一番人気があるのは、ライ麦パンで頂くオープン・サンドだ。トッピングは常時25~30種類ほどが用意され、スモークド・サーモンやニシンといったおなじみのシーフードを筆頭に、野菜やお肉系も揃う。スウェーデン料理として広く知られるミート・ボールやノルウェー産のサラミなど、各国を代表する食材が満載で、気軽に北欧の味を満喫できるのがうれしい。1月からは、野菜やベリー類をふんだんに使った新メニューのブレックファストも登場するので、ぜひお試しあれ。

写真)Smörgåsbord(オープン・サンド) £5.25(3種類) £8.25(5種類)

店名 Scandinavian Kitchen
住所 61 Great Titchfield Street W1W 7PP
TEL 020 7580 7161
営業時間 月〜金 8:00-19:00 土 10:00-18:00 日休
アクセス Oxford Circus駅から徒歩3分
Website www.scandikitchen.co.uk

取材:Hiroko Yabuki


黒海フードのメッカはアーティストたちにも人気
Little Georgia

Little Georgia

東ロンドン地区、ケンブリッジ・ヒース駅から少し歩いた静かな住宅地の中に、一際目を引くおしゃれな外観の店がある。多国籍なロンドン・レストラン界においても珍しい、グルジア料理専門店だ。なじみがないだけに、どこか謎めいた印象のあるグルジア料理だが、日本人にとっては意外と親しみやすい味付けで、その上ヘルシー。特に同国を代表する食材の一つでもあるヨーグルトは、キャベツとビート・ルートのスープ(4ポンド)やフルー ツ・サラダ(3.75ポンド)など、数多くのメニューに使われている。

揚げパン日中は、グルジア名物の揚げパン風パンケーキが豊富なカフェとして重宝されるが、ディナー・タイムには、前菜と週代わりのメインが楽しめるアットホームなレストランに早変わりする。ずらりと並ぶアンティークの電話やシックなソファー、さりげなく飾られたアートなどは、オーナーがグルジアから買い付けたもの。個性的な空間を作り出していて、地元のアーティストたちが数多く訪れるというのにも納得だ。

写真)Aladzi(グルジアン・パンケーキ)£4

店名 Little Georgia
住所 87 Goldsmith's Row E2 8QR
TEL 020 7739 8154
営業時間 月 9:00-18:00 火〜日 9:00-18:00、19:00-22:00
アクセス Cambridge Heath駅から徒歩10分

取材:Hiroko Yabuki


緑を眺めながら繊細なレバノン料理を
Fakhreldine

Fakhreldine

磨き上げられた黒石の階段を上ると、グリーン・パークが目の前に見渡せる、光に溢れたダイニング・エリアが広がる。レバノン料理と言えば、やはり串焼き。そしてつまみながら楽しめる「メッツェ」と呼ばれる前菜だ。2人前から頼めるセット・メニューは、お勧めのメッツェを少しずつ、たくさん味わえるようになっている。ピタパンや野菜スティックに付けて食べる、滑らかなナスのピューレやヒヨコ豆のフムス、スパイシーでパンチがあるラムのソーセージなどを楽しんだら、新鮮なパセリとミントの風味が爽やかなサラダで口中をリフレッシュしよう。

レバノン料理串焼きのラムは絶妙の焼き具合で、柔らかくジューシーな仕上がり。締めは、アラブの一口パイ菓子「バクラバ」に、大盛りのフルーツ、コーヒーと、ボリュームたっぷりなので、このセットはゆっくりできる日のランチやディナーにお勧めだ。スタイリッシュなバーや、クッションを重ねた居心地の良いラウンジは夜に立ち寄りたい。

*閉店しました

写真)Set Menu, Mezze8 for Two £38

店名 Fakhreldine
住所 85 Piccadilly W1J 7NB
TEL 020 7493 3424
営業時間 月〜土 12:00-24:00 日 12:00-23:00
アクセス Green Park駅から徒歩3分
website www.fakhreldine.co.uk

取材:Miki Yamanouchi


シティで人気のブリトー店がブリック・レーンに登場
Daddy Donkey

Daddy Donkey

ここ最近、ロンドンに旋風を巻き起こしているメキシカン・フード。中でも、シティのオフィス・ワーカーの間で話題を呼んでいた移動式ブリトー店が、満を持してブリック・レーンにお目見えした。注目すべきは、そのボリューム。コリアンダーが利いたライスなどの具材をたっぷりと包み、十分メイン料理になる大きさだ。

ブリトー定番メニューは2種類あり、「ダディーD」はブラック・ビーンズを、「ファヒータ」は玉ねぎなどの野菜を使っているのが特徴。それぞれライス、肉の種類(チキン、ビーフ、ポーク)、サラダの内容などをチョイスして好みの一本をカスタマイズすることができるほか、野菜のみの完全ベジタリアン・ブリトーにすることも可能。サルサは3段階の辛さのレベルがあり、辛いものが苦手な人にはライムたっぷりのマイルド・サルサがお勧めだ。できたてをオープン・エアのテーブル席でいただけば、体はポカポカ、お腹はいっぱい。冬の寒さや買い物疲れも吹き飛ぶはず。

写真)Fajita(チキン)£5.50

*住所が変わりました。詳細はウェブサイトをご参照ください。

店名 Daddy Donkey
住所 Elys Yard (The Old Truman Brewery)
Hanbury Street E1 6QL
TEL 020 7404 4173
営業時間 月〜金 11:00-16:00 土日 11:00-18:00
アクセス Liverpool Street駅から徒歩5分
website www.daddydonkey.co.uk

取材:Hiroko Yabuki


ヘルシーでリーズナブルなエジプト料理の穴場
Ali Baba

Ali Baba

地下鉄ベーカールー線マリルボーン駅から程近い、閑静な住宅街に店を構えて30年あまり。一見どこにでもある中東系レストランのような店構えとは裏腹に、エジプト料理店のパイオニア的存在として、知る人ぞ知るレストランだ。ここ数年、値上げを一切していないと店主が話す通り、前菜やスイーツは2.50ポンドから、メインでも6ポンド程度と、気負わずに通える良心的な価格帯となっている。

エジプト料理ねばねばとした質感が特徴の煮込み料理「モロヘイヤ」(6ポンド)や、ジューシーな骨付きラム肉を堪能できる「スペシャリティ」(6.50ポンド)など、ボリュームたっぷりの料理の数々は、どれもマイルドな味付けで、ライスとの相性も抜群。野菜を使ったメニューも充実していて、特に刻みパセリとミントがいっぱいのサラダやまったりとしたフムスは、軽くても奥の深い味わいに、ついお代わりを頼んでしまったほど。深夜までオープンしている上に、ほぼすべてのメニューが持ち帰り可能というフレキシブルさも魅力だ。

写真)Tabbouleh(パセリとミントのサラダ)£3.50、Humos £3

店名 Ali Baba
住所 32 Ivor Place NW1 6DA
TEL 020 7723 7474
営業時間 月〜日 12:00-24:00
アクセス Marylebone駅から徒歩5分

取材:Hiroko Yabuki


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※ 本文および各レストランの情報は、掲載当時の情報です

 

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