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Thu, 28 March 2024

深まる秋に楽しみたい - お買いもののできるカフェへようこそ

秋の英国。日増しに日が短くなり、ひんやりとした空気に包まれるこの季節は、暖を求めてついつい屋内にこもりがち。けれどそんな季節も、好きなだけのんびりできるお気に入りのカフェさえあれば怖いものなしだ。 しかも、そのカフェでショッピングまでできるとしたら?
今回は、素敵なショップと居心地の良いカフェが一体になった、一石二鳥のお得なカフェを大特集。 秋の夜長に、お茶をしながらゆったりとお買いものなんていかが?

甘くノスタルジックな空間
Drink, Shop & Do

Drink, Shop & Do
Afternoon Tea(2人から) 1人 £12

幼なじみで親友同士のクリスティーとコラリーは、少女のころから共通の夢を抱いてきた。「かわいいものだけであふれる空間がほしい!」。そんな女性らしい思いが形となったのが、レトロでポップなヴィンテージ雑貨を集めたこちらのお店。媚びない甘さとかわいらしさ、そしてノスタルジックさとが入り混じる商品セレクトが、ロンドンっ子たちの心をぎゅっと掴む。小物が並ぶ手前のショップを抜け、小さな階段をとんとんと上れば、カラフルなインテリアがまぶしいカフェ&バーが出現する。しかし実際のところ、ショップとカフェの境界はとてもあいまいだ。なぜなら、家具類、ティー・カップやカトラリーに至るまで、店内にあるものはすべて商品だから。オーナー2人の選りすぐりのアイテムを、使い心地までじっくり試しつつ、気になるものがあったら積極的に尋ねてみよう。30種類以上もそろう紅茶を始めとする、充実したメニューにも注目したい。

住所 9 Caledonian Road N1 9DX
TEL 020 3343 9138
オープン 月〜金10:30-23:00 土10:30-0:00 日10:30-20:00
アクセス King's Cross駅より徒歩2分
WEB www.drinkshopdo.com

取材: Mariko Inoue

東ロンドンならではのヴィンテージ・デパート
Blitz London

Blitz London
Caffè Latte £2

家具倉庫として使われていた2フロア、5部屋にわたる広大なスペースが、ブリックレーン界隈で今一番注目のヴィンテージ専門デパートに大変身。1940〜80年代のトレンドにフォーカスしたファッション、産業革命期以降のシンプルで機能的な家具、書籍、レコード、自転車、アクセサリーなど英国スタイルにこだわったアイテムが、テーマごとに整然と並ぶ様はさながらブティックのようで、ヴィンテージ・ショップの新しい形を感じさせる。カフェ・ブースでは、伊ベニス出身のバリスタが腕を振るう。ピカピカ輝くエスプレッソ・マシーンは、50年代のもの。使うたびにレバーを引いてプレスするスタイルは、気温や湿度によって変わりやすいコーヒーの味を絶妙な力加減で調整できるのでおいしさは抜群と自慢気だ。主にイタリアから取り寄せた食材を使っているというサンドイッチや焼き菓子のメニューも、これからますます充実していく予定。

*このお店は、2018年12月現在「ATIKA」に店名を変えて営業しています。詳細はウェブサイトをご参照下さい。 http://www.atikalondon.co.uk

住所 55-59 Hanbury Street E1 5JP
TEL 020 7377 0730
オープン 月〜水・日11:00-19:00 木〜土11:00-20:00
アクセス Shoreditch High Street駅より徒歩8分
WEB www.blitzlondon.co.uk

取材: Sayaka Hirakawa

身体に染みわたるリズム
Notes Music & Coffee

Notes Music & Coffe
Scone with Notes Jame and Clotted Cream £3.50
Treacle Tart and Cream £4

ナショナル・ギャラリーから徒歩1分、劇場も多く立ち並ぶこちらのエリアに昨年オープンしたのが、「ノーツ・ミュージック & コーヒー」。ジャズの弾む音と、コーヒーの深い香りに包まれた、シックな印象の一店だ。クラシックやジャズを中心とするCDや、海外映画やオペラ作品といったDVDの豊富なコレクションが、この文化的なエリアで愛される理由。音楽ばかりでなく、フード、コーヒー、そしてワインと、各分野のスペシャリストたちが、どこをとっても満点の質を実現している。ほどよい甘みのジャムが添えられたホームメイドの絶品スコーンは、人気焙煎店スクエア・マイルの香り高いコーヒーとともに。なめらかな口当たりの各種チーズには、ヨーロッパ各地から仕入れたワインが相性抜群だ。リズムのある空間と味が五感に沁みわたり、身体も心も深くリラックスさせてくれる。この秋出店したばかりのコベント・ガーデン店もチェックしたい。

住所 31 St Martin's Lane WC2N 4ER
TEL 020 7240 0424
オープン 月〜水7:30-21:00 木・金7:30-22:00 
土8:30-22:00 日8:30-18:00
アクセス Charing Cross / Leicester Square駅より徒歩5分
WEB notesmusiccoffee.com

取材: Mariko Inoue

欲しいものがいっぱい!
英国ミッド・センチュリーならお任せ

Cakehole Cafe @ Vintage Heaven

Cakehole Cafe @ Vintage Heaven
Cream Tea £6.50

日曜日は花市で賑わうコロンビア・ロードで、一際人気のこちら。「ミッドウィンター」のティー・セット、「アルフレッド・ミーキン」の果物柄カップ、「グリンドレー」のブルー・シリーズなど、食器好きなら狂喜しそうな充実のコレクションが並ぶ。「素敵なカップで飲むお茶の一杯ほど素晴らしいものはないわ」とオーナーのマーガレットさん。古いものを大事に使い続けることで地球に優しい暮らしを送る、というのも彼女の信念の一つだ。奥には娘さんカップルが切り盛りするカフェが。刺繍のタペストリーやニットのクッションが並ぶ店内は、週末のんびりとクリーム・ティーを楽しむのに絶好の場所。手作りケーキ、サンドイッチなどに加えて、北ロンドンの人気店「プリムローズ・ベーカリー」のカップ・ケーキも楽しめる。食器はすべてヴィンテージ。そろいのセットでなくとも、ちぐはぐ感が却って愛らしい。じっくり観察して使い方の参考にしたい。

住所 82 Columbia Road E2 7QB
TEL 07833 255012
オープン 月〜金休 土12:00-18:00 日8:30-17:00
アクセス Hoxton駅より徒歩7分
WEB http://vintageheaven.co.uk

取材: Sayaka Hirakawa

類を見ないカメラ・カフェ
Aperture Photographic

Aperture Photographic
Special Chow Mein £7.50

写真好きの弟が始めたカメラの販売、そしてコーヒー好きの兄が仕切るカフェが一つの空間に収まり、一種独特な雰囲気を醸す店舗。大英博物館に続く、活気ある通りに2人で店を構えて10年以上になる。入口近くのショーケースに並ぶのは、1970年代から最新のものまで、様々なマニュアル・カメラたち。希少なカメラも多く陳列されており、博物館さながらだ。特にニコンのものと、その周辺機器のコレクションに定評があるほか、リペアの腕にも自信がある。商品の半数ほどは、顧客から買い取った中古品だというが、もちろん点検済みのため、コンディションはばっちり。少しごつごつとした重みのあるカメラたちは、見ているだけでも愛着が湧いてしまいそうだ。カメラ愛好家ならずとも、せわしい街中でほっと一息つくのに利用したい落ち着いた空間。

*このお店は、2017年2月現在「Camera Museum」に店名を変えて営業しています。詳細はウェブサイトをご参照下さい。 www.cameramuseum.uk

住所 44 Museum Street WC1A 1LY
TEL 020 7242 8681
オープン 月〜金11:00-19:00 土12:00-19:00 日休
アクセス Tottenham Court Road / Holborn駅 より徒歩5分
WEB www.apertureuk.com

取材: Mariko Inoue

感動のライフ・ストーリーと出合えるカフェ
Woolfson & Tay

Woolfson & Tay
Lunch Bowl £4.80, Green Tea Milk Shake £4

個人の体験を通して社会を見つめること、思い出や経験を形にして分かち合うこと。そんな「ライフ・ストーリー」をテーマとして活動してきた2人の女性が昨年10月にオープンした書店カフェ。伝記や古典文学の品ぞろえが充実しており、国際色豊かなラインナップが見どころだ。ランチ・タイムには、1日1種類だけの日替わりメニューが登場。レンズ豆のカレーやタイ・グリーン・カレーなど、なじみのあるアジアン・フードが界隈のビジネスマンからも好評だという。寒さが増すころには、温かいヌードルがメニューに加わる。併設のギャラリーでは、南アフリカの女性たちの手による刺繍タペストリー展や、ロンドンの犯罪多発地区をテーマとした写真展など社会性の高いエキシビションを始め、詩の朗読会、作家を招いての文芸創作クラスなど、考えさせ感動させてくれる多くのイベントが催される。お腹だけでなく心にもたっぷりと栄養を取り込もう。

住所 12 Bermondsey Square SE1 3UN
TEL 020 7407 9316
オープン 月〜土11:00-19:00 日11:00-17:00
アクセス London Bridge駅より徒歩12分
WEB www.woolfsonandtay.com

取材: Sayaka Hirakawa

カボチャの馬車が目印のアンティーク・カフェ
Hurwundeki

Hurwundeki
Cake £3.40〜

高架下に倉庫が並ぶケンブリッジ・ヒース・ロードを歩くと、子供に戻って遊びたくなるようなかわいいカボチャの馬車や、木馬が置かれた即席のビーチに行き当たる。ガーデン・チェアの一つに陣取って、人気焙煎店スクエア・マイルの豆を使った自慢のコーヒーと、「仕入れ先は企業秘密!」の濃厚なチョコレート・ブラウニーを味わえば、時間が経つのもすっかり忘れてしまいそう。可能な限りオーガニックにこだわったサンドイッチやミニ・キッシュの品ぞろえも豊富だ。ときどき上を通る電車の音さえノスタルジックに聞こえるレンガ造りの店内は、オーナーが世界各地で買い付けてくるアンティークで個性的に味付け。センスの良いヴィンテージ家具、オリエンタルなレリーフ、旅行鞄や山高帽など、アンティークなのにどこか新しいセンスがきらりと光る。10月末には新しい在庫も増える予定。店のインテリアをお手本に、自宅にも彩りを添えてみたい。

住所 298-299 Cambridge Heath Road E2 9HA
TEL 020 7749 0638
オープン 月〜金7:00-19:00 土・日9:00-19:00
アクセス Cambridge Heath駅より徒歩1分

取材: Sayaka Hirakawa


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