各地で準備が進む
英国各地では、ダイヤモンド・ジュビリー・ウィークエンドを迎える1週間ほど前から、街の景色が明らかに華やかになっていった。ロンドンの観光名所を始めとする場所では、公道に英国国旗が掲げられたり、各店舗が女王の即位60周年を祝福するディスプレーを施したり、関連商品を販売するなどして祝賀モードを盛り上げた。
左)セント・ジェームズ・パークに登場した、女王の王冠を模ったフラワー・アレンジメント
右)王室御用達の玩具販売店「ハムレイズ」の店頭に飾られた、レゴで作られた女王の肖像画
左)3日に行われる水上パレードに合わせて、テムズ河の河岸に大きく貼り出された幕
中央)ロンドン市内の書店には、エリザベス女王即位60周年を特集した雑誌が並んだ
右)水上パレードの出発点となったバタシー・パーク付近に置かれていた、
エリザベス女王とフィリップ殿下の顔を模ったオブジェ
エプソム・ダービー
ダイヤモンド・ジュビリー・ウィークエンドの初日は、ロンドン郊外サリーのエプソムで始まった。競馬好きで知られるエリザベス女王が伝統のレースを観賞する前に、巨大な英国国旗を掲げるパラシュート部隊が競馬場に降下するデモンストレーションを実施。女王が即位以来、ほぼ毎年出席している恒例イベントに華を添えた。
左)フィリップ殿下(写真左端)とともに、エプソム競馬場に姿を現したエリザベス女王(同中央)
右)エプソム競馬場には英国人女優のミーシャ・バートンなどの有名人も詰め掛けた
左)レース当日に行われたファッション・コンテストの優勝者
右)レースの前座には、人気オーディンション番組
「ブリテンズ・ゴット・タレント」の優勝者アシュリー & パヅィーが登場
ビッグ・ジュビリー・ランチ &
テムズ・ダイヤモンド・ジュビリー・ページェント
あいにくの雨の中、近隣住民や友人らと路上でパーティーを開き、食事や飲酒をともにするイベント「ビッグ・ジュビリー・ランチ」が英国各地で開催。午後2時半ごろからは1000艘以上もの古今東西の船がテムズ河を渡る水上パレードが実施され、王室専用平底船に乗ったエリザベス女王の姿を一目見ようとたくさんの人々が河沿いに集った。
テムズ河上を渡る王室専用船
左)水上パレードの終着点となったタワー・ブリッジ付近は見物客で大混雑
右)水上パレードを見物しようと、ロンドン・ブリッジに集まった人たち
左)ロンドン中心部ピカデリーで開催されたビッグ・ランチ
右)ビッグ・ランチの会場ではダンスや音楽の演奏などの催しが行われた
バッキンガム宮殿でのコンサート &
ダイヤモンド・ジュビリー・ビーコンズ
人気バンド「テイク・ザット」のゲイリー・バーロウを始めとするミュージシャンたちが出演する特別コンサートの会場となったバッキンガム宮殿周辺や、英国各地に設置された特設スクリーンの前に大観衆が集結。即位60周年を祝うかがり火「ダイヤモンド・ジュビリー・ビーコンズ」が灯された瞬間までを見守った。
左)テレビ中継の撮影スタッフも祝賀モードの盛り上げに一役買っていた
中央)テレビ・カメラに向かって旗を振る観客たち
右)祝賀コンサートが行われたバッキンガム宮殿付近には、
セレブ・シェフのヘストン・ブルメンタール氏を始めとする有名人の姿も
右)観客たちは出演者たちの歌に合わせ合唱し、コンサートを盛り上げた
左)コンサートのフィナーレでは花火が打ち上げられた
セント・ポール大聖堂での礼拝 & 馬車でのパレード
午前中にセント・ポール大聖堂で行われた礼拝に女王が出席。シティ・オブ・ロンドン名誉市長の公邸でのレセプションに参加した後、ウェストミンスター・ホールでの昼食へ。その後、バッキンガム宮殿までの道程を馬車で移動。早朝から各所に待機する見物客が多くいた。宮殿のバルコニーに女王が登場した際には大歓声が。
左)近衛兵によるブランスバンド演奏
右)パレードを警備する警官たちも沿道の見物客と朗らかに会話を交わしていた
バッキンガム宮殿のバルコニーに登場した王室メンバーに歓声を送る大観衆
左)馬車でのパレード終了後、英空軍の祝賀飛行が行われた
右)エリザベス女王の姿を少しでも近くで見ようと宮殿付近に多くの人々が殺到した
諸外国からは「奥ゆかしい」と形容されることのある英国人も、ダイヤモンド・ジュビリーでは祝賀モードに大いに沸いた。ダイヤモンド・ジュビリー・ウィークエンドの期間中は、関連グッズや特製の衣装を身に付けた人々が街の至るところに出没。エリザベス女王の即位60周年を心から、そして楽しく祝う英国民たちの姿が見られた。
左)力士のコスチュームに身を包んだ水上パレードの見物客
中央)女王の王冠の刺繍を施したジャケットを用意した男性の姿も
右)エリザベス女王になりきったような装いで馬車のパレードに詰め掛けた女性
左)ダイヤモンド・ジュビリー特別仕様のドッグ・ウェアを着用した犬
右)おそろいで近衛兵のユニフォームを着せた子供たちを肩車する父親たち