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授業よりフットボールが大事!?
フットボールのワールドカップが始まりましたね。初戦では、なんと6対2というスコアでイランに勝利し、幸先の良いスタートを切ったイングランド・チーム。ゲーム開始は英国時間午後1時という就業時間真っ最中にもかかわらず、私の友人Jは仕事の途中でパソコンで試合を全て見た、と試合後にメッセージをくれました。Jだけでなく、イングランドの多くの人たちが、仕事中でも試合観戦したのは間違いないでしょう。
実は、ワールドカップが始まる前の週末、子どもたちの学校からは保護者宛にこんなメールが送られてきました。「ご存知のように、サッカーのワールドカップが間もなく開催され、地元でもこのイベントに大きな関心が集まっています。イングランドの試合は11月21日(月)午後1時から行われますが、できるだけ多くの生徒がこの時間に観戦したいと思うでしょう。私たちは、可能な限りこの機会を提供しようと考えています」。つまり、試合当日には(ちょうどその日に試験が行われる11年生を除いては)、午後の授業時間中に、教室で試合を子どもたちに見せてくれるというのです。フットボールを見たくない子どもについては、別の対応をするという案内がありましたが、それにしても、こんな粋(?)な計らいをしてくれるとは驚きました。
そういえば、2021年に開催された2020年欧州選手権(ユーロ2020)の決勝戦でも似たようなことがあったのを思い出しました。ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催された決勝戦を戦ったのは、イングランドとイタリアでした。イングランドが勝てば、1966年にワールドカップで優勝して以来、55年ぶりの国際主要大会での栄誉ということで、このときのイングランドの盛り上がりは大変なものでした。そして、イングランド内の複数の学校では、決勝戦翌日の月曜日の登校時間を、通常より遅くしてよいという決定がなされたことがメディアで報道されていました。理由は、日曜夜遅くまで試合観戦をした子どもたちに、翌日の朝寝を許可するため。それらの学校では、決勝戦を観戦することは「プライドやレジリエンスを学ぶ貴重な機会」や「家族と過ごす大切な時間」と考えられてとのことだと伝えられました。
実際には、先生たち自身が日曜に盛り上がった後、月曜早朝から仕事なんてしたくないと思っていたのではないか、という気もしますが、いずれにしても、学校がこんな対応をしてくれるなんて、さすがフットボール発祥の地!
2018年ワールドカップ準決勝、ユーロ2020決勝進出を経たイングランド。もし今回優勝したらどんな騒ぎになるのか、想像がつきません。