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ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Thu, 29 October 2020

英国の
愛しきギャップを
求めて

英国に暮らして17年。いまだに日々のあらゆる場面で「へー」とか「ほー」とか「えー」とか言い続けている気がします。住んでみて初めて英国の文化と人々が、かくも奥深いものと知りました。この連載では、英国での日常におけるびっくりやドッキリ、愛すべき英国人たちの姿をご紹介したいと思います。


マクギネス真美マクギネス真美
英国在住のライフコーチ/編集者/ライター。日本での雑誌編集を経て2003年渡英。英国の食、文化、人物、生活などについて多媒体に寄稿。英国人の義母に習い英国料理の研究もしている。
mamimcguinness.com
過去のコラム:英国の口福を探して

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教習所なしで運転免許取得!?

教習所なしで運転免許取得!?

英国での運転免許取得までの道のりは、日本とは少し違っています。というのも、教習がいきなり路上運転から始まるのです。教官が家の前まで迎えに来てくれて、そこから練習がスタートします。それまで人生で一度もハンドルを握ったことがない人であろうと、1日目から公道を走り出すのです。そのため、練習を開始する前にまずは仮免許の申請が必要です。

街中では「◯◯ドライビング・スクール」といった広告を付けて走っている教習車も見掛けますが、インストラクターは基本的に自営業者。つまり自分の所有する車で教習を行うのがこの国のシステムです。

実はそのせいで、2年前に運転免許を取得しようとしたとき、困ったことがありました。オートマ車での教習を受けることができなかったのです。わが家にあるのはオートマ車で、特に車にこだわりがあるわけでもない私は、当然オートマ車での練習を希望していました。ところが、近所に住む教官を探しても、オートマ車対応の人は1人も見つかりません。仕方がないので車で40分以上離れたあたりまで範囲を広げて探しましたが、ようやく見つかった1人は2カ月先まで予約がいっぱいだと言うではありませんか。一刻も早く練習を始めたかった私は、結局、マニュアル車での教習を選ばざるをえなくなりました。


日本では2011年にオートマ車の販売台数の比率が98.5%を超えたそうですが、英国ではマニュアル車のほうが多く走っています。実際にはオートマ車の人気は高まっていて、過去5年の間にその需要は倍になっています。とはいえ、いまだに運転免許の試験ではオートマ車の割合は160万回中、約18万5000回にとどまっているといいます。それは、教習車が教官自前のため、わざわざ費用をかけて車をオートマチックに替えようという人が少ないことが影響しているのかもしれません。

驚くことはほかにもありました。高速以外であれば、運転をを教えるのは、資格のあるインストラクターではなくても、家族や友達でもいいというのです。条件は、21歳を超えていて3年以上の運転経験があること。私の教官は「家族が教えて事故を起こしていたのを何度も見たことがあるからお勧めしない」とは言っていましたが、法律的にはなんら問題はありません。

ともあれ、一度も路上で運転したことのないペーパードライバー歴30年だった私が、教習所のない英国でマニュアル車の免許を取ることになるとは自分でも予想外でした。でも、近所に住むイラン出身の教官が優しく辛抱強く教えてくれたおかげで、トータル86時間の練習を経て試験に合格。今はもちろん、オートマ車を乗り回しています。

 
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