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Tue, 22 October 2019

育自の時間。親と子を育てる英国の学校

2002年に画家の夫とともに当時7歳の息子を連れてイングランド南西部コッツウォルズ郊外に移住。現地の小学校から大学受験までを実体験した母親の目から英国教育を見つめます。


第22回 制御不能(!?)なティーンエイジャー

8月も半ばを過ぎると、いよいよ9月からの新年度開始に向けて、親はなにかと新学期の準備に、子供は名残惜しい夏休みをぎりぎりまで楽しもうと、気忙しい日々を過ごすことになります。

日本の公立中学校に当たるセカンダリー・スクールは、比較的小規模な小学校が多いカントリーサイドでも、1000~2000人規模のマンモス校になります。息子が通っていたのも総勢1800人程度の学校でした。小学校時代は全校生徒わずか60人ほどの分校のような学校でしたので、その環境の違いに最初は戸惑ったものです。

英国の中学生は、新入生である7年生辺りまではまだ幼さが残り、様々な民族が入り混じる大勢の先輩たちにオドオドしている愛らしさもありますが、これが2学年目の8年生にもなると、ティーンエイジャー特有の「親の言うことに耳を貸さない」人生最大(?)の反抗期を迎える子供が多くなり、我が家も例外ではありませんでした。

当時、英国人との他愛もない会話のなかで、たまたま子供の年齢を伝えると、彼らの反応は十中八九、「ティーンエイジャーでは、大変ねぇ……」。しきりに同情されることが多かったのが印象的でした。「そうか、英国人は『ティーン』のつく年齢(13~19歳)は手がかかるものと誰もが覚悟して子育てしているのか、なるほど!」と、変に感心したことを覚えています(苦笑)。

何しろ英国の10代と言えば、本当に急激に成熟し、女子は突然、女性らしくなってお化粧にも関心を示し、男子もあれよあれよと体が大きくなり、大人顔負けになってしまう時期。かつての自分たちの中学時代を思い起こせば、日本特有の部活動や受験など、有り余る体力や情熱を消化する機会に恵まれていたと思うのですが、英国の場合は本人がよほどしっかりとした目標意識を持たない限り、悪い方向に流されてしまうことも少なくありません。

そうした親の心配を解消するためというわけではないのですが、息子は14歳のときに学校以外の「英国ならでは」の課外活動と出合いました。それは「カデッツ(Cadets)」という、英国の軍隊が運営している青少年のための士官候補生訓練活動でした。

毎週2回、放課後に軍から支給された制服に身を包み、なかなか過酷な訓練に挑んでいた息子。いつしか手に負えない反抗期を過ぎ、英国紳士のタマゴのようになっていったと感じたのは、親馬鹿な見解かもしれません。次回はこのカデッツについて詳しくご紹介します。

友達3人
友達3人、大聖堂前で何のポーズを取っている!?(撮影by息子)

 
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小野まり小野まり NPO法人ナショナル・トラストサポートセンター代表。2002年、画家で夫の小野たくまさ氏とともに当時7歳の一人息子を連れコッツウォルズ郊外へ移住。現地の小・中・高等学校、大学受験を母親の立場として体験。教育関連の連載エッセイやナショナル・トラスト関連の著書多数。最新刊に「図説 英国ナショナル・トラスト (河出書房新社)」がある。
英国王室流教育の極意: エリザベス女王からジョージ王子まで(河出書房新社)英国王室流教育の極意ビクトリア女王からジョージ王子まで、英国王室の子育てや教育を語る一冊。憧れのプリンス、プリンセスが受けた教育とは? 英国のパブリック・スクールや筆者が体験した公立校の教育システム及びその現状が網羅されている。
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