The World Is Not Enough(1999 / 英・米)
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ
ご存知「007」シリーズ第19作目。ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドに扮し、石油会社キング社を巡る陰謀を裏で操る黒幕を暴く。
監督 | Michael Apted |
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出演 | Pierce Brosnan, Sophie Marceau, Robert Carlyleほか |
ロケ地 | The O2 |
アクセス | 地下鉄North Greenwich駅から徒歩 |
- 今週は、やっとというか今さらというか、ボンド映画です。シリーズ第19弾となる作品でして、世界で最も華麗なスパイ、ジェームズ・ボンドに扮するのはピアース・ブロスナンですね。こちら、初代のショーン・コネリーから数えて5代目です。
- 私はなにげにこのピアース・ブロスナンのボンドが好きだぞ。見るからにダンディーだが、どこかトボケた味わいがあって、アメコミのヒーローみたいじゃないか?ちなみに私は、金田一耕助なら古谷一行、スケバン刑事なら斉藤由貴だな。
- またそんなどうでもいい小ネタを。でもピアース・ブロスナンのボンドは世間的にもなかなか好評なんですよね。ストーリーがマンネリ化し、興行的にコケたシリーズ16作目「消されたライセンス」から心機一転、 新たにブロスナンがボンド役に抜擢されて大成功を収めたのが次作「ゴールデンアイ」です。続く「トゥモロー・ネバー・ダイ」もヒットし、さらに本作では過去最高の興行成績を記録しています。
- フムフム。さすが人気作だけあって、テレビでもよく放映されてるよな。ここ数年で2、3回、観てる気がするぞ。
- 僕もです。冒頭のアクション・シーンから引き込まれますよね。タイトル・ロールまで14分も引っ張っているだけあって、見ごたえたっぷりです。
- 前代未聞のテムズ河でのボート・チェイスはほんと迫力満点だよなー。河がハイウェイに見えてくるような、すごいスピード感でドキドキしたよ。
- まずボンドが操縦するハイパーな「Qボート」が360度回転するシーンで「おおっ!」と思わず興奮です。こちらはRoyal Victoria Dockの辺りで撮られていますね。
- 瞬間的に水中に潜るシーン——ボンドがネクタイを直すという、ブロスナンがとっさに編み出した一発ギャグが挿入されている場面ですが、ここはMillwall Inner DockのGlengall Bridgeです。そして、敵方の小型船はShad ThamesのSt.Saviors Dockへと入っていきますが、ボンドのボートは地上に乗り上げ、市場やレストランを破壊しながら進んでいきます。この地上のシーンはケント州のChatham Historic Dockyardというところで撮影されているんですね。
- そんでもって見せ場となるのが、終点の「The O2」、旧称ミレニアム・ドームね。
- こちら1999年に公開された作品ですが、監督いわく、時代を示すようなものを作品に取り入れたかったとのことです。見事、成功してますね。
- いやはや魅せるねえ。で、ボート・チェイスの後、つまりタイトル・ロールの後だが、キング卿の葬式のシーンで、ついにヒロインのソフィー・マルソーが登場するんだな。しかし初めて観たとき、ソフィーも大人の女になったなあと感慨深かったよ。私にとってソフィーは「ラ・ブーム」のヴィック以外の何者でもなかったからな。
- オヤジっぽい発言は流すとして、こちらバッキンガムシャー州はストウにあります「Stowe Garden」、ナショナル・トラスト所有であります。
- その後に出てくるMI6のスコットランド本部もすごいところだよな。こういう非現実感がたまらんのだが。
- スコットランド北西部の、入り江に浮かぶ小島に立つ13世紀のお城「Eilean Donan Castle」です。様々な映画やCMの舞台となっているのも納得の美観ですね。
タイトルの「ワールド・イズ・ノット・イナフ(世界ぐらいじゃ足りない)」って、ボンド家に伝わる家訓なんだってね。それにしても、ソフィー・マルソー、ロバート・カーライルなど好きな役者が出演してることもあって、テレビでやってるとつい毎回観ちゃうんだよな。そういや日本の歌手、森川美穂もカジノのシーンにエキストラ出演してるんだよね。よく見るとボンドの背後にチラチラ写ってるよ。
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