UKIPが大躍進、自民党は大敗
イングランド地方選・欧州議会選挙
欧州議会選での大躍進を受けて、ロンドン市内のパブの前で
喜びを表すUKIPのファラージ党首
5月22日に実施されたイングランド地方選挙及び欧州議会選挙において英国独立党(UKIP)が躍進、また連立政権を担う自由民主党が惨敗を喫する結果となった。BBCを始めとする各メディアが報じた。
22日に行われたイングランド地方選(161自治体4216議席)では、野党第一党の労働党が324議席増となる2121議席を獲得して首位。236議席を失った保守党が2位、3位の自民党は310議席を失った。またUKIPは、161議席増で4位となる大躍進を果たした。
イングランド地方選と同じく22日に実施され、25日より開票結果の発表が始まった欧州議会選(英国の定数73)においては、UKIPが得票率27.5%で1位となり、24議席を獲得。BBCによると、全国規模の選挙において、英国の2大政党である保守党と労働党以外の政党が第一党となったのは過去100年の間で初めて。
自民党は緑の党、スコットランド民族党に次ぐ6位となり、獲得議席はわずか1議席。前回の選挙から10議席を失う惨敗を喫した。この結果を受け、上院議員であるオークショット卿がクレッグ自民党党首の責任を追及する声明を発表した上で離党。同党首の進退問題にまで発展した。
イングランド地方選は、1選挙区に付き1名を選出する単純小選挙区制。一方の欧州議会選は、得票率に比例して議席配分を決定する比例代表制を採用し、各国の人口比によって議員数が割り当てられる仕組みとなっている。
イングランド地方選と欧州議会選の結果
*カッコ内は前回の選挙からの増減を示すイングランド地方選
順位
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政党
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獲得自治体数
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当選議員数
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---|---|---|---|
1 | 労働党 | 82 (+6) | 2121 (+324) |
2 | 保守党 | 41 (-11) | 1364 (-236) |
3 | 自由民主党 | 6 (-2) | 427 (-310) |
4 | 英国独立党 | 0 (0) | 163 (+161) |
欧州議会選
順位
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政党
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得票率
|
当選議員数
|
---|---|---|---|
1 | 英国独立党 | 27.49%(+10.99) | 24(+11) |
2 | 労働党 | 25.40%(+9.67) | 20(+7) |
3 | 保守党 | 23.93(-3.80) | 19(-7) |
6 | 自由民主党 | 6.87(-6.87) | 1(-10) |