ニュースダイジェストの制作業務
Sat, 11 May 2024

麻生副総理兼財務相の「ナチス発言」

Enter Taro Aso and the Nazis
麻生太郎とナチス

「フィナンシャル・タイムズ」紙 8月1日

歴史的に高い支持率、好景気に沸く株式市場、6年ぶりに実現したねじれ国会の解消と、安倍首相と彼が率いる連立政権を取り囲む好況を台無しにする方法を考え付くには、邪悪と言えるまでの想像力を要するだろう。そこで、麻生太郎とナチスの出番である。彼はまず「欧州で最も進んだ憲法」であると考えるワイマール憲法でもナチス政権の誕生を阻止することはできなかったと述べた。この発言自体は無害であったが、やがて事態はおかしなことになる。何と彼はナチスの狡猾さを称え出し、さらなる懸念材料を敵に提供したのである。

Constitutional reform à la Hitler?
「ヒトラー方式で改憲」ということか

「ガーディアン」紙 8月2日

どうやら「ヒトラー方式で改憲」というのが麻生氏の主張であるようだ。現在の日中間に横たわる政治的緊張は戦前ほどのものではないが、共通点が存在する。だが、今のアジアには尖閣諸島にまつわる紛争などの問題を解決する機関はない。日中戦争は、イデオロギーで激しく対立していた両国が些細な出来事をきっかけにして突入するに至ったものだった。現代の政治家は同じ間違いを犯さないよう細心の注意を払わなければならない。麻生氏が行ったような発言は、アジア太平洋地域の安定を実現する上で全く役に立たない。

他にもこんな報道が……

野球が英国で流行らない理由
BBC Online News 7月26日

イタリアやオランダといった欧州諸国では人気があるにも関わらず、英国ではなぜ野球が根付かないのかを追った解説記事。そもそもロンドン郊外サリー州で行われたものが記録上最も古い野球の試合であり、当時の英皇太子も選手の一人だったとの秘話も。

体重と合わせて家賃が増減
「デーリー・メール」紙 7月30日

3カ月ごとの計量で体重が1キロ増減する度に家賃が1000円単位で値上げもしくは値下げとなる大阪の女性専用シェアハウスを紹介。「日本では20代女性の3割がむしろ体重不足であるにも関わらず」とも。

放射能汚染水が海に流出
「タイムズ」紙 8月6日

福島第1原子力発電所からの放射能汚染水の流出によって近隣の海の地下水位が上昇しているとの実態を報道。同発電所を運営する東京電力に対する批判の声も報じている。

経済特区の開発に勝る方法
「エコノミスト」誌 8月10日

安倍首相が意欲を見せている経済特区の開発について。小泉政権で同様の試みを行うも芳しい成果が見られなかったことから「日本という経済圏の規制撤廃を進めた方が簡単ではないか」と皮肉を込めて提言。
 

参院選に勝利した安倍政権

The best news so far
差し当たっての最も良いニュース

「フィナンシャル・タイムズ」紙 7月22日

衆議院と参議院で十分な議席を確保し、2016年まで選挙がない安倍首相の立場を鑑みれば、「アベノミクス」の成功が続く可能性はある。だが首相は、近隣諸国と敵対することで人気を得ようとする誘惑には抗わなければならない。日本の強さは、傲慢な外交姿勢ではなく、経済、技術革新、企業、労働者、消費者から生まれるだろうから。首相が様々な改革をやり抜く政治的意思を持っているかどうかはまだ分からないが、ともかくアベノミクスは、「日本は再生するはず」という信頼を増幅させた。それが差し当たっての最も良いニュースだ。

Whitewashing the past
安倍首相は歴史の修正に固執している

「インディペンデント」紙 7月22日

参院選で大勝した安倍首相は、経済の立て直しを誓った。しかし首相は、自身の政治的な固執については多くを語っていない。彼が固執するものとは歴史の修正であり、さらに彼は憲法改正を望んでいる。しかし、実現は難しいだろう。連立政権を組む公明党は、日本の平和憲法を支持する仏教徒たちを基盤としている。また中国や韓国、そして日本の重要な同盟国であり、アジアでの紛争への介入を嫌がる米国からの反発も予想される。しかも日本の有権者たちは、過去ではなく、経済問題に集中するために安倍首相を選んだのだ。

他にもこんな報道が……

「AKIRA」が偏見を破った
「ガーディアン」紙 7月10日

日本のアニメ映画「AKIRA」を「『漫画は子供のためのもの』という偏見を打ち破った作品」と高評価。

カタツムリで美しく
「デーリー・メール」紙 7月14日

カタツムリを顔面に載せて、タンパク質や抗酸化物質を多く含んだその分泌液を吸収させるという日本の美容サービスを紹介。

パリ市民から見た日本人
「インディペンデント」紙 7月18日

パリで海外旅行者の「傾向と対策」とでも呼ぶべき地元民向けの手引きが発行され、同書の中に「日本人は決して文句を言わない。帰国するとき以外は」との記述があると報じる。

日本の参議院とは
「フィナンシャル・タイムズ」紙 7月18日

参院選について、自民党の圧勝が確実であることから「最も退屈な選挙になるはず」との予想を展開。また日本の参議院を「人気が衰えたポップ・スターやプロレスラーなどの有名人候補者が集う場として有名」と解説する。

ウナギと七面鳥の共通点
「タイムズ」紙 7月22日

日本でスタミナ料理として親しまれてきたウナギが個体数減少のために値上がりしていると報道。「東京の暑い夏に食べるウナギは、クリスマスにおけるロースト・ターキーと同じくらい重要」とも。
 
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