ソフトバンクの米スプリント・ネクステル買収
Masayoshi Son, mobile's gambler
孫正義は携帯電話業界の賭博師
「フィナンシャル・タイムズ」紙 10月19日
孫氏の友人であり共同経営者でもあるホン・リャン・ルー氏は、孫氏を「夢を持った賭博師」と形容する。現時点までにおいて は、孫氏は携帯電話事業への賭けに勝っていると言えるだろう。その過程を通じて、彼は体制派の巨人に立ち向かう勇者としての評判を得た。孫氏はカリフォルニア大学バークレー校での学生時代に、40代から50代にかけて主要事業を構築し、60代で後継者に事業を譲るとの人生設計を描いたという。既に50代半ばとなった孫氏だが、精力と野心は衰える気配がない。60代で引退するという計画は延期を余儀なくされるだろう。
There is little that is typically Japanese
あまり日本らしくない
「エコノミスト」誌 10月20日
ソフトバンクによる201億ドル(約1兆6000万円)を投じての米スプリント・ネクステル買収の一件も、ソフトバンクの創業者である孫正義氏自身も、あまり日本的であるとは言えない。何せ、彼は億万長者の起業家である。出世街道を着々と歩んできた大企業の上層部でもなければ、サラリーマンでもない。その彼が、自身が大きな賭けであると認める、日本企業としては史上最大の海外企業買収に乗り出した。彼が全く経験を持たない米国市場への進出に際してそれほどの大金を投じる理由は、エゴが大部分を占めているとする見方も一部ではある。