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Sun, 20 October 2019

ノエル・サッチャーさん
Noel Thatcher
Physical Therapist / Paralympic gold medalist

ノエル・サッチャーさん
肩書き
理学療法士、パラリンピック金メダリスト
経歴
1966年1月23日生まれ、ロンドン出身。ロンドン郊外エセックス在住。視覚障害を持って生まれる。中長距離選手としてパラリンピック6大会に出場、5つの金メダルを獲得する。アテネ大会では開会式で英国代表の旗手を務めた。97年に大英帝国勲章MBEを受勲。現役時代から日本のマラソン文化に興味を持ち、訪日回数は数十回に及ぶ。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院で日本語を学び、2003年に日本語能力試験1級を取得。現在は理学療法士として活動しながら、英国人に日本の駅伝の魅力を伝える講演活動などを行っている。
twitter.com/noelthatcher

駅伝ほど興奮するスポーツの大会を
観たことがありません

日本との関わりを教えてください。

私が初めて日本を訪れたのは、もう20年以上も前のことになります。宮崎県で開催された青島太平洋マラソンの第1回大会に招待選手として出場しました。この大会で多くの日本人選手と一緒に走ることで、その精神的な強さを実感したのです。そして、彼らの練習方法などに興味を覚えるようになりました。以降、この大会には11年間連続で出場。その間に日本語を学習しながら日本のマラソン文化を研究し、日本人ランナーの考え方が自分に合うと思うようになったのです。1996年のアトランタ・パラリンピック直前の合宿も宮崎で行いました。この時に新しいトレーニングを色々と試した甲斐もあり、同大会で金メダルを獲得。日本での練習を通じて、選手として成長しただけではなく、走ることの楽しさに改めて目覚めたような気がします。

日本の駅伝に興味を持っているとうかがいました。

私が青春時代を過ごした1980年代は、英国の中長距離選手たちが世界を席巻していました。2012年のロンドン・オリンピック組織委員会会長を務めたセバスチャン・コー氏が次々と世界記録を打ち立てていた時代です。長距離種目というのはあくまで個人競技であり、基本的には才能に恵まれた選手が一人で黙々と然るべき努力を続ければ、一定の記録を打ち立てることができます。ところが駅伝は違う。こちらは団体競技です。大勢で一緒に走る際に感じる興奮と、皆の力を合わせて完走を果たした後に得られる喜びは、一人で走る時の10倍ぐらいあるのではないでしょうか。

しかも箱根駅伝は日本の国民的行事です。若者たちが情熱を賭けて走り続ける様子を観る度に感動を覚えます。各選手は走り終わった後で倒れ込んでしまうぐらい限界まで自分を追い込んで走りますよね。選手一人ひとりが、チームメート、家族、そして何万人もの観客の希望を背負いながら自分の力を120%出そうとする姿を観ると、心を打たれてしまうのです。

「倒れ込んでしまうぐらい自分を追い込んで走る」ことを問題視する見方もあるようですが。

120%の力を出そうとすること自体には何の問題もないと思います。今年の箱根駅伝で青山学院を2年連続優勝に導いた原晋監督も、箱根駅伝を通じて各選手の輝きと表現力が引き出されるといった趣旨の発言をされていました。勝つためには、自分のベストを出し切らなければならない。その重圧に負けてしまう人もいるでしょう。あれだけの大舞台で力を発揮することができるか、否か。あんなに興奮するスポーツの大会を私はいまだかつて観たことがありません。

他に影響を受けた日本の文化はありますか。

毎年、初日の出を拝んでいます。元旦に走りながら初日の出を眺めているんですよ。今年の初日の出は格別に奇麗でした。今住んでいる家があるロンドン郊外エセックスの道中をしばらく走ると、坂の頂上に出たところで太陽が昇る様子をはっきりと見ることができます。英国には「初日の出を拝む」という習慣はないのですが、1年の始めに走りに出掛けて、その時に目にした日の出にロマンを感じる英国人はほかにもきっといっぱいいると思いますよ。

お気に入りのお店

The Running Works
ロンドンのシティ地区に位置するランニング用品専門店。私の勤務先でもあります。スポーツに全く興味がないという人には、手作りのデザートをそろえた店内のカフェがお勧めです。
28-30 Houndsditch, London EC3A 7DB
月~金 8:00 - 19:00
http://run-fast-retail.net

 
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