(ロンドン 2月20日 時事)英最高裁は19日、米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズの運転手を「労働者」だと認定した。運転手は自営業者だと主張したウーバーは敗訴した。ウーバーの運転手が自営業か否かは複数の国で問題となっており、欧州メディアは今回の判決が「(ウーバーの)ビジネス・モデルを脅かす可能性がある」と報じた。
BBC放送は「労働者の地位は従業員と同じではないが、最低賃金と有給休暇の権利がある」と指摘した。
元運転手らが地位確認を求めて提訴。2016年に下級審で勝訴したが、ウーバー英法人などが「運転手の予約を代行しただけで、運送契約は運転手と乗客の間で取り交わされた」と反論し、上訴していた。
これに対し最高裁は「ウーバーが乗客と契約し、予約(に対するサービスの)実行を運転手に引き受けさせた」と指摘。運転手は自営業というより、「ウーバーに対して従属、依存の立場にある」と結論付けた。
Tue, 02 March 2021