英語力の証明を必要とするイギリスのビザ新規定について

2010年7月、UKBA（UK Border Agency）より学生ビザに関する新たな規定が発表されました。イギリスのビザ規定は年々改定が重ねられており、近年の大きな変更として記憶に新しいのが、CAS（Confirmation of Acceptance for Studies）システムの導入と英語力の証明に関するものです。

今回の新たな変更によって、英語力についての規定が更に明確化されました。8月12日以降にCASが発行される方で、就学するコースがNQFレベル6以下（語学コース、ファンデーション・ディグリーを除く）の場合は、TOEFLやIELTSなどの英語試験結果によって英語力を証明しなければならなくなるというのが、設けられた規定の内容です。

カレッジや大学においては、多くの場合、入学条件として公的な英語試験の結果を提出することが必須となっていますが、私立専門学校などでは、学校独自の英語試験やTOEICスコアなどで英語力を審査し、合否を決定するところもあります。今後、こういった私立専門学校は特に影響を受けることとなり、TOEFLやIELTSの試験対策が必要となる留学生が増えることが想定されます。

語学留学生においては、これまで通り学校側の判断で英語力を審査できるという規定に留まり、この点は安堵した方も多いのではないかと思います。語学学校での英語力審査を日本から行う場合、一般的に筆記テスト、スカイプまたは電話でのスピーキング・テストによってなされるのが一般的です。

長期の語学留学をするために英語力の証明をしなければならないという学生ビザ規定は英語圏ではイギリスのみとなり、この規定によって、留学先を他の英語圏に変えられる方も今後いらっしゃるかもしれません。しかしながら、予め英語力がある状態で留学に臨むことで、更に効率的に英語力を伸ばすことができるという見方もできますので、イギリスへの留学を考えられる方は留学準備と併せて、しっかりと英語試験対策を行って頂き、ビザ規定の変更に惑わされないよう準備を進めてくださいね。

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中畑 寿子
アフィニティ・エデュケーショナル　
留学・キャリアコンサルタント
ロンドンの語学スクール、カレッジ、大学留学で合計約5年間を過ごし、現在、この経験をもとに、イギリス留学、語学研修、帰国後の転職に関するセミナー、相談、サポートを行っています。


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