日本タウン誌・フリーペーパー大賞で英国ニュースダイジェストが最優秀賞を受賞いたしました!
Fri, 15 December 2017

より高い利回りを求めて!

2008年秋に金融危機が発生し今年で9年目となりますが、銀行金利は下げ止まっているようです。今回はこの超金利環境の中、少しでも高い利回りを得る方法を模索していきましょう。

銀行預金で得られる高い金利は現在どのくらいですか。

英国政府の金融機関NS & I(National Savings & Investment)を除き、5年以内満期で2% を超える金利を提供する大手金融機関はほとんどないようです。またNS & I のボンド(1年以上の定期預金)でも3000ポンドまでしか預金できません。銀行貯金の元本保証・確定利回りは魅力的ですが、インフレーションによる貨幣価値低下は保証されないということは念頭に置いておいた方が良いと思います。現在、インフレ率は2.9%ほど。近い将来は英国の欧州連合(EU)離脱によるポンド安で輸入物価が上昇するため、インフレ率はまだ上がると言われています。2%の金利でもインフレに勝てないため、将来の私たちのお金の購買力は下がる可能性大ということです。

競争力のある金利の預金口座(大手・著名銀行)
銀行名預金商品名金利申し込み・
口座維持方法
備考
NS & I 3 Year Guaranteed Growth Bond 2.20% インターネットのみ 3000ポンドまで。
利子は3年後に支払い
Harrods Bank 1 Year Fixed Rate Deposit 1.75% 電話、郵便、支店
Tesco Bank 5 Year Fixed Rate Saver 2.00% インターネット、電話
Post Office Online Saver Variable Rate 1.11% インターネットのみ 最初1年間のみ0.86%
ボーナス金利含む
Data: Comparethemarket.com 15/7/2017

銀行が倒産したら預金は保護されますか。

預金先の金融機関が金融行動規制機構(Financial Conduct Authority (FCA))や英国健全性規制機構(Prudential Regulation Authority(PRA))に認可規制されていれば、個人投資家向けの金融サービス補償スキーム(Financial Services Compensation Scheme) が適用され、預金者1人につき7万5000ポンドまで保護されます。そうでない場合はその金融機関が倒産しても何の保証もありませんので、預金先を選ぶ際には注意しましょう。

銀行預金以外の商品ですと、どのような選択肢がありますか。

元本保証にこだわらなければ株式投資を検討できるかもしれません。例えば、英国大手100社で構成される株価指数FTSE100の平均配当利回りは3.84%、上場企業の98%の株式で構成されるFTSE All Share Index のそれは3.61%です。(データ: FTSE Russell 30/6/2017)

どうして株式配当は預金金利より高いのですか。

株式投資においては投資元本は保証されず、元本割れの可能性もあります。配当利回りは過去1年間の配当を今の株価で割ったものですから、確定利回りではなく上下します。もしかしたら配当はなくなるかもしれず、この不確かさに対する代償が、比較的高い利回りなのだと言えるかもしれません。

株式はリスクが高いので利回りが高いということですね。

ある意味ではそうです。ただ、株式は長期保有することにより預金やインフレより高い利回りを得る可能性が高く、インフレ抵抗力のある資産と言われています。継続的に利益を創出する会社は継続的に(増加する)配当を分配する傾向にあります。従って、短期的価値変動を許容できるのであれば検討できるかもしれません。

過去5年間の上昇率

そのような会社を選ぶのは至難の業ですよね。

2、3の株式に投資するのは高リスクです。大丈夫と思っていた会社でも予期せず困難に陥り、株価が急落することがあります。そこで、多くの会社に分散投資できる投資信託が検討できると思います。プロの投資家が運用しますので、株式調査や購入タイミング、更に、機関投資家向けの安い株式売買手数料などの恩恵を受けることができます。投信では保有中の株式から受け取る配当を、投資家に毎月、四半期ごと、半年ごとなどに分配します。下記例をご参照ください。なお、これらは例でありお勧めではありませんのでどうぞご了承ください。

比較的高い利回りの英国株式投資信託(ファンド)例
ファンド名格付け
(A)
過去の利回り
(B)
5 年間上昇率
(C)
Fidelity Money Builder Dividend Y Inc **** 4.23% 66.3%
BlackRock UK Income D inc ***** 3.96% 68.7%
AXA Framlington Monthly Income Z inc ***** 4.36% 87.2%
Data: Trustnet 15/7/2017

(A) Financial Express社による格付け。 星5つが最高
(B) 過去12カ月の分配金をファンド価格で割った利回り
(C) 配当の再投資と投信価値上昇による上昇率
※過去の運用成績は将来のそれを保証するものではありません

株式に抵抗感があるのですが、もう少し安全そうなものはないですか。

社債を検討できるかもしれません。会社に対するローンのようなもので、信用力の低い会社ほど利子が高いです。例えば、テスコは社債を発行する際、英国政府より高い利子を払います。この場合も、2、3の社債に投資するとリスクが高いので、投資信託を検討された方が良いと思います。

投資信託(ファンド)の税務について教えてください。

投信の分配金は源泉課税なしにグロスで払われ、個人の収入に合算してから総合課税されます。ただし配当と利子に対する所得税控除(Divided Allowance、Saving Allowance)により、配当は5000ポンドまで、利子は1000ポンド(基礎税率納税者)か500ポンド(高税率・追加税率納税者)まで非課税です。投信売却の際は、利益が1万1300ポンドを超えると売却税がかかりますが、ISA内で投資すれば非課税です。なお、銀行預金同様にファンド会社は毎年5~6月ごろ税務申告用の受領利子、配当所得、源泉課税の証明書(Tax Certificate)を送付してくれます。

 
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和枝ドゥルーリー APFS© 和枝ドゥルーリー APFS
日本人ファイナンシャルアドバイザー(CFP)。十数年間の米英系投資銀行勤務を経て、FAとして独立。日英両方の資格を有する。大手独立系FA会社に所属。
E-mail: info@kazuedrury-ifa.co.uk
Web: www.kazuedrury-ifa.co.uk

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