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ロンドンのゲストハウス
Sat, 24 August 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

第23回: 海外年金制度の税額控除と歳入関税庁への申請

英国の居住者です。英国外の年金制度に拠出できますか。

はい、できます。雇用主が拠出金を支払うこともできますが、その税法上の取り扱いは、あなたが選んだ海外の年金制度が、英国で適格であると見なされるかどうかにより異なります。

もし私が利用している海外年金制度が英国で適格でない場合、どのような扱いになりますか。

自分の給与から拠出金を払うことができますが、英国の登録年金制度への拠出と違って、拠出金に対する税額控除を受けられません。雇用主があなたのために拠出している場合、この拠出金は英国での所得として扱われるので、最大で50%の課税となることがあります。一方、英国の登録年金制度下においては個人のために支払われる拠出金は課税となりません。

英国外の年金制度への拠出金はどうしても控除を受けることはできないのでしょうか。

受けることができる方法があります。あなた個人と、選択した年金制度の両方が一定条件を満たしていれば、「移民加入者控除(MMR: Migrant Members Relief)」を申請できます。

私個人としての条件とは、どういったものですか。

適格海外年金制度(QOPS: Qualifying Overseas Pension Scheme)の加入者として拠出金に対する控除を申請するには、次の3つの基準を満たす必要があります。

● その課税年度中に英国で所得税の対象となる適用所得があること(給与所得及び自営業所得は適用所得となる)。
● 拠出金を支払う年度にあなたが英国の居住者であること。
● あなたがMMRを申請するつもりであることを自分のQOPSの管理人に通知していること。

さらに、次の基準をすべて満たしていなければなりません。

● あなたが英国に居住する前に、その年金制度に既に加入していること。
● 英国に来て英国の居住者となったときに、既にその年金制度に拠出していたこと。
● 次のいずれかの国の年金制度に、あなた自身や雇用主が拠出金を支払っていること。
・ あなたが英国の居住者になる直前に居住者であった国。
・ あなたが英国に居住する前の10年間のいずれかの時期に居住者であった国。
● 年金制度から受給が行われる場合、年金制度の管理人が歳入関税庁(HMRC)の年金制度サービス(PSS: Pension Scheme Services)にその情報を提供するという通知を、あなたが年金制度の管理人から受け取っていること。

では、年金制度についての条件とは、どのようなものですか。

海外年金は、現在のところ、英国の登録年金制度には含まれておらず、その年金が設立された国の規制を受け、その国で課税面の承認を受けています。つまり、その国で拠出金や受給に対する控除を受けて課税面で承認の対象となっている場合もあれば、その国には課税面の承認の制度がない場合もあるので、条件について一概に言うことはできません。いずれにしても、海外年金の利用に際しては、HMRCに対して情報を提供することを保証しなければなりません。

QOPSに拠出の場合、どうやって税額控除を申請しますか。

自己申告の納税申告書の4ページ目(ページTR4)にある年金制度の税額控除の4番のボックス(Box 4)で申請し、詳細は同申請書の追加情報ページに示す必要があります。

ニック・ニコラウ ニック・ニコラウ
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税務パートナー。国境を越えて展開する日系企業や駐在員への税金アドバイスなど、国際税務を専門とする。税金はコントロール可能な経費、というのが持論。初孫と遊ぶのが週末の楽しみ。

 

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