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Wed, 13 November 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

第12回: 英国への商品輸入と輸入関税・VAT

私はEU域外から英国に商品を輸入しておりますが、輸入関税を支払わなければいけないのでしょうか。

英国にEU域外から商品を輸入する場合には、英国税務当局が定める「統合関税」を確認する必要があります。統合関税は品目コードと関税率からなっていて、正しい関税率を決めるには、輸入する商品の正しい品目コードを認識しなければなりません。ほとんどの輸入者は輸入代理業者を使って商品を輸入し通関書類を提出していますが、正しい情報を提出する責任は輸入者にあります。

関税のかかる商品の輸入価額はどう計算するのですか。

商品の価額は供給者の販売インボイスに保険料と輸送料を加えたもので、一般的に「CIF価格」と言われています。関税はCIF価格に課せられ、付加価値税(VAT)はCIF価格に輸入関税を加えた全体に課せられます。使用料やライセンス料にも課税される可能性があり、これを商品の輸入価額に含めなければいけません。ただ、その商品にEUからいったん輸出されたパーツが含まれている場合には、輸入関税の軽減を受けられることもあります。また、もし供給者と輸入者の間に関連があり、輸入者が値引きをしてもらっている場合には、輸入時にこの関連性を開示しなければなりません。

他のVATに関する基本部分について質問させてください。

■ 輸入割当(Quotas)——これは何ですか。

EUでは中国やベトナム、インドなど特定の国で生産された一部の商品について輸入割当を導入しています。この輸入割当制度は、一定量の商品の輸入については低い関税率の適用を認めるというものです。

■ 輸入ライセンス——これは取得の必要があるのですか。

EUの輸入割当の対象となっている商品など、一部の種類の商品では輸入ライセンスが必要になります。

■ VAT登録をすれば、輸入関税の還付を請求できますか。

恒久的に輸入したままの商品の関税は還付を請求できません。ただ、VAT登録をしていて商品を事業用に使用する場合には、輸入時に支払ったVATの還付を請求できます。

■ サンプルには輸入関税やVATを支払う必要がありますか。

いいえ、支払う必要はありません。ただし、そのサンプルを販売することはできません。

■ 輸入関税額を軽減させることはできるのでしょうか。

商品の種類や使用方法によっては、軽減できる場合があります。輸入した商品を英国外及びEU域外に再輸出する場合には、輸入関税やVATを支払う必要がないこともあります。また展示会用やディスプレー用に輸入した商品で再輸出する場合にはVATが課せられないことがあります。

色々複雑になりかねないということで、商品を輸入する前に専門家のアドバイスを受けるよう強く勧められるわけですね。では、対応を誤った場合にはどんな罰則がありますか。

本来の価額を申告していないとか商品の正しい品目コードを記入していない場合には、商品を押収されて罰金を科せられることもあります。

なんだか一筋縄ではいかないVAT問題ですが、もう少しシンプルにならないのでしょうか。

EU欧州委員会は、輸入関税の取り決めを簡素化することを検討しています。諮問文書を発行して各方面から意見を求めていますので、詳細を知りたい場合にはご連絡ください。

ポール・ブラッドリー ポール・ブラッドリー
パートナー
VATパートナー。関税で17年の経験を積み、通算20年以上この分野の専門業務に携わる。グローバル企業の頭を悩ます複雑なVAT問題を鮮やかに解決。F1観戦が趣味で、マクラーレンのファン。

 

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当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
正式なアドバイスは、全体的且つ詳細状況を把握した上にのみに提供される必要があります。また、ここに記載の情報は、執筆当時において最も正確なものとして提供を行っています。
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