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Tue, 22 October 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

財務報告基準FRS102: 法人税

2015年から適用されている新しい財務報告基準FRS102の枠組みに関して、法人税には何か影響がありますか。

多くの企業にとっては、移行期とその後の各年度で大きな影響が出るでしょう。利益の変動が大きくなると見込まれるため、キャッシュ・フローに影響する可能性があります。

想定しておくべき重要な分野とその影響はどのようなものですか。

主に以下の項目が挙げられます。

のれん代と無形資産
推定される経済的耐用年数が最大20年から5年に短縮されるので、償却期間が短くなることが多く、税控除が早まります。既に現行の4%の税控除を選んでいる場合には、その恩恵は維持されます。

投資不動産
価値の再評価調整は、総認識利得損失計算書ではなく損益計算書に計上されます。ただし、キャピタル・ゲインは資産を売却した時にだけ法人税の課税対象となるため、これについては引き続き同じです。

リース・インセンティブ
現在は最初の賃貸料見直しまでの期間に計上されていますが、今後は想定されるリース期間全体に広げられます。税務処理は引き続き会計処理に従いますので、借り主の税控除はやや早まって利益となり、貸し主の控除は長期に繰り延べられるため損になります。既にリースが実施されている場合には、既存の振り分け方法の継続を選択できます。

金融商品
金融商品の多くには、融資関係を対象とする複雑な課税規則が適用されます。それ以外の金融商品では、税務処理は会計処理に従うというのが基本的な考え方です。一部のデリバティブ契約は、現在では特に選択していない限りは財務報告書の脚注だけで開示されていますが、今後は貸借対照表に計上する必要があります。またFRS102では公正価値の変動は損益計算書に計上。このため多くの場合では、これまでなら課税対象利益の算出のために調整していた変動が会計上の利益に反映されることになります。

金融商品の取引契約をリスク回避のため締結している場合には、租税が会計処理に従うことを選んでいない限り、公正価値の変動は税務上では金融商品が決済されるまで無視されます。この分野では調整が多くなると見られ、財務省と納税者の双方に影響を与える可能性があります。この影響を軽減するためリスク対策が導入され、FRS102の適用による金融商品の修正再表示の影響は10年の期間に広げられます。

繰延税金
現在は、拘束力のある販売契約がない限り、繰延税金を再評価資産として計上する必要はありません。しかし、新しい基準では、常に再評価資産として計上する必要があります。

確定給付型年金
確定給付型年金制度への拠出金に対する現在の税務処理に変更はありません。支払った時にだけ、引き続き税金が控除されます。ただし、複数事業者型年金制度の赤字を貸借対照表に計上する必要があるため、実現利益が大幅に縮小する可能性があり、これが配当金やインセンティブ・プランを提供する余力に影響を与える場合があります。

従業員のベネフィット(みなし給与)
現在のUK GAAP(英国会計基準)には休暇中の支払い賃金の発生に対する特別な要件はありませんが、FRS102では発生を見越しておかなければなりません。この金額が9カ月以内に確定されれば税控除が早まり、移行時には節税となる可能性があります。

john ジョン・フィッシャー
パートナー
Ernst & Young、野村證券を経てグリーンバック・アランへ。会計技術はもちろん、高度なビジネス日本語を操り、日系顧客から大きな信頼を寄せられる。日本語スピーチコンテストでは2年連続入賞。

 

財務
 

パートナー陣

  • 会計パートナー陣スティーブン
  • 会計パートナー陣ポール
  • 会計パートナー陣ニック
  • 会計パートナー陣ジョン
  • 会計パートナー陣イアン
  • 会計パートナー陣シャロン
  • 会計パートナー陣祐介

当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
正式なアドバイスは、全体的且つ詳細状況を把握した上にのみに提供される必要があります。また、ここに記載の情報は、執筆当時において最も正確なものとして提供を行っています。
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グリーンバック・アラン LLP
「日系に強い会計事務所」として長年にわたり多くの日系クライアントに、会計、監査、税務、各種アドバイスから経理業務まで幅広いサービスを提供。迅速かつ的確な対応をお約束いたします。日系部署が、窓口から実務まで日本語にてサポート。

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