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Tue, 16 July 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

新しい英国会計基準への移行

2015年の年末が近付いていますが、特に今年について英国で企業の財務部門が注意すべきことは何かありますか。

英国では、財務報告基準(FRS)の101と102が採用(2015年1月1日以降に始まる会計年度から適用)されたことにより新たな影響が出ます。私共の経験から申しますと、新しい英国会計基準(UK GAAP)の採用の状況や準備は企業によってまちまちです。影響を徹底的に検討し終えている財務部門はほんのわずかと言っていいでしょう。大半は全体的な取り組みをまだ終えていません。

自社が後者に当てはまる場合にはどうすべきでしょうか。

新旧のGAAPの相違点について、自社の事業に影響を与える可能性があるものをすべて明らかにし、影響の程度を見極めるべきです。相違点には資金繰りや租税、分配可能剰余金に影響を与えるものがあることに注意してください。とりわけ表示に関する事項または認識と測定に関する事項では大きな違いが生じたり、新たな情報を求められたりする分野が数多くあります。

表示に関する事項とはどういうことですか。

新基準では、財務報告の提示方法に様々な変更が生じます。また、これまでは求められていなかった追加的な情報公開や新たな情報が必要となる可能性もあります。

それほど大変でもなさそうですね。では認識と測定に関する事項はどうですか。

これは少し面倒です。知っておきたい変更点はたくさんありますが、ここでは一部を挙げておきましょう。

  • 新しいUK GAAPでは、すべてのデリバティブ取引及び従来よりも多くの非デリバティブ商品(グループ内のリスクが一般的な例です)が公正価値で計上され、これにより損益計算書が変動します。
  • 国際会計基準(IFRS)9号「金融商品」の考え方と用語にほぼ足並みをそろえて、ヘッジ会計の要件を満たしている限り、ヘッジ会計を損益計算書の変動の管理に適用できます。ただし、FRS 102のヘッジ会計の要件はIFRSの9号の要件より少ない上、詳細な適用ガイダンスもありません。
  • 企業は、子会社への投資の再換算にその投資の調達に使われた負債を対応させることができなくなります。つまりグループ内の外貨建て調達から生じるリスクを管理するために、企業は新たな手法を見つけ出す必要があります。単独決算により課税が生じるため、大きな影響が出ます。
  • 繰延税金では新たに「期間差異プラス」の処理となり、再評価固定資産に対する繰延税金の利益と損失による変動が生じます。
  • 投資不動産の会計には様々な変更があります。中でも大きいのは未実現損益で、剰余金ではなく利益または損失に計上します。これには企業が保有し、グループ内で賃貸している不動産も含まれます。
  • 企業結合では識別可能資産が増えます。例えばブランドや顧客ロイヤリティー、業界の専門知識などの無形資産がこれに当たり、その結果、のれん代の価値は減る可能性があります。
  • のれん代については、有効年数に関して反証可能な推定はできなくなります。

  • これらはもちろん関連する課題の一例で、新しいUK GAAPが全面的に導入されれば、課題はさらに増えるでしょう。

    ほかに何かありますか。

    2015年度だけではなく、前年度との比較にも影響が出ることを忘れないでください。貸借対照表の転換作業では新旧のGAAPの相違点を確実に把握することが非常に重要です。

    mike パンボス・パスタリディーズ
    パートナー
    企業の立ち上げ、拡大、コンプライアンス(順守)の支援まで、豊富な経験を有し、顧客からの信頼も厚い。余暇では熱心なスカッシュのプレイヤーで、スカッシュ・クラブのキャプテンを務める。

     

財務
 

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当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
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