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Sat, 24 August 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

戦略報告書に関する最新情報

年次財務報告書に含めるべき新しい報告書があると聞いたのですが、これはどういったものですか。

議会は2013年8月に、2006年会社法(戦略報告書・取締役報告書)2013年規則を承認しました。新規則の一部は上場企業だけが対象となりますが、基本的には小企業と認証された企業を除くすべての企業に適用されます。

当社のような非上場企業に適用される改正点について概要を教えてください。

新規則の導入までは、取締役報告書に「事業概要」を盛り込むことが義務付けられていました。これが不要となる代わりに「戦略報告書」が必要になります。この報告書は取締役会が別個に承認し、取締役またはカンパニー・セクレタリーが署名する必要があります。

もう少し詳しく教えてもらえますか。

新規則により、非上場企業ではこれまで「事業概要」で報告していた内容を戦略報告書で開示する必要があります。ただし企業戦略に必要と見なされない限りは、非上場企業は取締役報告書において以下の開示を省くことができます。

  • 報告対象期間における企業の主な活動に関する記述
  • 資産価値: 貸借対照表に記載された土地の価値と、土地の市場価値に関する取締役の見解との相違
  • 慈善寄付金
  • 債権者への支払いに関する方針と取り組み
  • 自社株取得の開示

開示内容が減ったように思えますが。

非上場企業にとってはその通りです。またつい最近、英国財務報告書評議会(FRC)は戦略報告書の作成に関する指針を発表しました。上場企業向けに策定されたものですが、戦略報告書の作成が必要なすべての企業にとって、同指針をベスト・プラクティス(最良事例)と見なすべきだと提言しています。この指針に従う義務はありませんが、関係当局は企業に対して「公正でバランスの取れた分かりやすい報告となるような明快で簡潔な記述式の報告書」を作成するため、指針に従うよう奨励しています。

上記指針の実践を検討するのは作成者の責任ですか。

作成者に対しては、年次報告書全体の中で戦略報告書をいかに適合させるかを検討するよう勧めるとともに、「年次報告書の作成で革新的な方法をとって、規制の枠組みを守りながらも最良の『ストーリーを物語る』ことができる方法で記述的な情報を提示すること」を奨励しています。

ベスト・プラクティスに従うために必要な開示について、もう少し具体的に教えて頂けますか。

指針では、以下のように戦略的経営、ビジネス環境、業績の3つの主要分野で内容を示すよう提言しています。

  • 企業のビジネス・モデルに関する記述及びそれが株主に対してどのような価値を生み出すかを記載
  • 特定の重要業績評価指標(KPI)を選んだ理由の説明、及び企業が定めた目標や目的に対する進捗度を測定する上でその指標がどのように関連するかの説明
  • 今後の動向が企業の状況にどのような影響を与える可能性があるかを論じ、この情報が財務諸表の注記にある継続企業の開示と関連する可能性を説明すること

こうした情報はすべて開示する必要がありますか。

非上場企業にはその必要はありません。開示が義務付けられていない情報を開示する場合は、ビジネス上の影響などを検討する方が良いでしょう。

パンボス・パスタリディーズ パンボス・パスタリディーズ
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企業の立ち上げ、拡大、コンプライアンス(順守)の支援まで、豊富な経験を有し、顧客からの信頼も厚い。余暇では熱心なスカッシュのプレイヤーで、スカッシュ・クラブのキャプテンを務める。


 

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