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ロンドンのゲストハウス
Sat, 24 August 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

短期の商用訪問者(STBV)

本社の従業員が英国子会社に短期の仕事で訪問する場合でも、その従業員を英国の給与支払い名簿(PAYE)に含める必要があると聞きましたが本当ですか。

厳密に言えば、たった1日の訪問でもPAYEでの源泉徴収が必要です。以前であれば歳入関税庁(HMRC)は各企業にこうした訪問者の状況を独自に判断することを非公式に認めていましたが、2013年4月から厳しい姿勢に転じました。今では企業がPAYEで源泉徴収を行い、租税条約による控除を請求するか、HMRCとSTBV協定を結んで詳細な情報を開示するよう求められています。

当社の国際事業について学ぶため、英国で2 ~ 3カ月だけ働く場合はどうですか。

就労が国外の職務に付随している場合や租税条約で免除される場合を除いて、やはり源泉徴収が必要です。ほかにも次のような状況があります。

  • 1. 英国子会社のために働く本社の取締役
  • 2. 英国の研究開発チームと一緒に働く研究者
  • 3. そのほかのプロジェクト関連の従業員や商用訪問者
  • STBV協定とは何ですか。

    課税免除の条件を満たすことで、PAYEの要件を緩和できるという許可をHMRCから受けるというものです。企業は毎年、届け出を提出する必要があります。次のようないくつかの要件を満たさなければなりません。

  • • 適切な租税条約を英国と結んでいる国の居住者である。
  • • 英国子会社や英国支社のために英国に来ている。
  • • 訪問中に英国に183日以上の滞在をする見込みがない。
  • • 英国子会社は訪問者の費用を負担せず、後で請求されることもない。
  • 英国子会社に対して本社からのマネジメント・チャージがある場合には、最後の点が問題となる可能性があります。

    いつ、どのような内容を報告する必要がありますか。

    報告の期限はPAYEの年度後の5月31日で、必要な報告の内容は英国での滞在日数によって異なります。

    英国での滞在日数報告要件
    1~ 30日 一切の要件はない。
    31~ 60日 確認事項
    1)英国の雇用主とは正式な雇用契約がない
    2)60日間がより長期の滞在期間の一部とならない
    61~ 90日 提出事項
    • 従業員の氏名、英国及び国外の住所
    • 任務の性質
    • 英国での業務の開始日と終了日
    • 確定申告を提出している国
    英国子会社に関する確認事項
    • 費用を負担していない
    • 雇用主としての役割を果たしていない
    91~ 150 日 上記の61~ 90日の滞在の場合に必要な情報と併せて、米国市民は別途書面を提出
    151~ 183日 個人別に申請を行う。61~ 90日の滞在の場合に必要な情報に加え、各個人が条約による国外居住者と見なされる理由を明示した書面を提出

    STBV協定による影響はどうなりますか。

    調査や課税、罰則のリスクが軽減されます。英国子会社が訪問者の費用を負担しない場合は、届け出を毎年提出することで、課税と労力を長期的に節減できるでしょう。

    なお英国子会社に対するマネジメント・チャージがある場合、この制度から恩恵を受けるには、さらなる作業が必要となります。


    ジョー・ストッブス ジョー・ストッブス
    パートナー
    税務パートナー。会社設立、資金調達、事業・組織再編における複雑な課題に対して、法人税・源泉税の観点から英国に進出する日系企業をサポート。ビジネス・レベルでの日本語対応可。

     

    パートナー陣

    • 会計パートナー陣スティーブン
    • 会計パートナー陣ポール
    • 会計パートナー陣ニック
    • 会計パートナー陣ジョン
    • 会計パートナー陣イアン
    • 会計パートナー陣シャロン
    • 会計パートナー陣祐介

    当記事はあくまでも一般的な情報を提供する目的で作成されており、専門的なアドバイスを目的としたものではない為、これを受けての対応は独自の責任の下で行ってください。
    正式なアドバイスは、全体的且つ詳細状況を把握した上にのみに提供される必要があります。また、ここに記載の情報は、執筆当時において最も正確なものとして提供を行っています。
    更なる情報やアドバイスをお求めの場合、別途下記までご連絡ください。

    グリーンバック・アラン LLP
    「日系に強い会計事務所」として長年にわたり多くの日系クライアントに、会計、監査、税務、各種アドバイスから経理業務まで幅広いサービスを提供。迅速かつ的確な対応をお約束いたします。日系部署が、窓口から実務まで日本語にてサポート。

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