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Sat, 24 August 2019

本当に使える会計

経営において会計は身を守る防具だけでなく、勝ち抜くための武器にもなります。英国日系企業の経営者が知っておきたい会計トピックを、会計のプロが分かりやすく解説。

第47回: VATに関する課税対象の種類

付加価値税(VAT)が課せられて税金を支払う必要があるものと、そうでないものがありますよね。

VATは、物品やサービスなど英国内での供給物として扱われるものに課されます。現在の税率は標準税率が20%、軽減税率が5%、そしてゼロ税率があります。どの税率であれ、VATが課せられる供給は「課税対象の供給(taxablesupplies)」と呼ばれています。ただし、一部の物品とサービスはVATが免除され、さらにはVATの「対象範囲外(outside the scope)」というものもあります。課税免除の供給(exempt supplies)と対象範囲外の供給にはもちろんVATは課されません。

自社の供給がどのカテゴリーに当てはまるかによって、VATが課せられるかどうかだけではなく、VATの還付が受けられるかどうかも決まります。ゼロ税率を含めてVATの3つの税率のいずれかが課せられる供給行う企業は、供給に関連して発生した費用の中で支払ったすべてのVATの還付を受ける資格があります。

なぜゼロ税率の供給も課税対象とされているのですか。

ゼロ税率の供給は、VATが課されると見なされてはいるものの税率は0%ということです。ただこうした供給に対するVATの税率は、法改正をせずにいつでも引き上げることができます。またゼロ税率の供給を行う企業は、供給に関連して発生した費用の中で支払ったVATの還付を受けることができます。

課税免除の供給もVATを課されませんが、ゼロ税率とどう違うのですか。

VATの法規では、一部の供給についてVATを免除することを明記しています。つまり課税の対象範囲に該当するものの、政府がこうした供給にはVATを課すべきではないと決めています。課税免除の供給については、VATの法規を改正しなければVATを課すことはできません。また課税免除の供給を行う企業は、供給に関連して発生した費用の中で支払ったVATについて通常は還付を受けることはできません。課税免除の供給だけを行う企業は、VATの登録も認められません。

「VATの対象範囲外」の供給についてはどうですか。

こうした供給ではVATは全く関係がないということです。このカテゴリーには通常、日本にコストプラス方式の契約で請求する供給も含まれます。サービスが顧客の所在国で供給されると見なされる場合も、英国のVATの対象範囲外に該当します。こうした対象範囲外の供給を行う企業は、供給に関連して発生した費用の中で支払ったVATの還付を受けることができます。

費用の中で発生したVATの還付は、課税対象の供給に関しては認められるものの、課税免除の供給では認められないわけですね。課税対象と課税免除の供給が混ざっている場合はどうなりますか。

課税対象と課税免除の両方の供給を行う企業は、費用の中で支払ったVATのうちどれくらいの還付を受けられるかを決めるため、特別に「部分的課税免除(partial exemption)」の計算を用いなければなりません。それぞれ種類の違う供給で発生した費用の中で支払ったVATをできるだけ細かく配分した上、間接費など企業全体に関連して発生したVATは別にしておく必要があります。そして部分的課税免除の計算によって、間接費など「非帰属のVAT」のうち、どれくらいが還付を受けられるかを決めます。

ポール・ブラッドリー ポール・ブラッドリー

VATパートナー。関税の領域で17年の経験を積み、通算20年以上この分野の専門業務に携わる。グローバル企業の頭を悩ますVAT問題を鮮やかに解決。F1観戦が趣味で、マクラーレンのファン。


 

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